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ロバート・ロンゴの30年ぶり個展「Robert Longo: Angels of the Maelstrom」、歴史とイメージの奔流が東京に立ち上がる

Apr 14, 2026
東京・虎ノ門のPace ギャラリーで、ロバート・ロンゴの個展「Robert Longo: Angels of the Maelstrom」が開催される。会期は2026年4月16日(木)から6月17日(水)まで。日本ではおよそ30年ぶりとなる個展であり、新作と近作の木炭ドローイング、彫刻が並ぶ。(PHOTO:Robert Longo Untitled (Immortal Glass), 2026 WORK ON PAPER charcoal on mounted paper 60" × 40" (152.4 cm × 101.6 cm), image 65" × 45" × 3-9/16" (165.1 cm × 114.3 cm × 9 cm), frame © 2026 Robert Longo/Artists Rights Society (ARS), New York.)

ロバート・ロンゴの30年ぶり個展「Robert Longo: Angels of the Maelstrom」、歴史とイメージの奔流が東京に立ち上がる

Apr 14, 2026 - NEWS
東京・虎ノ門のPace ギャラリーで、ロバート・ロンゴの個展「Robert Longo: Angels of the Maelstrom」が開催される。会期は2026年4月16日(木)から6月17日(水)まで。日本ではおよそ30年ぶりとなる個展であり、新作と近作の木炭ドローイング、彫刻が並ぶ。(PHOTO:Robert Longo Untitled (Immortal Glass), 2026 WORK ON PAPER charcoal on mounted paper 60" × 40" (152.4 cm × 101.6 cm), image 65" × 45" × 3-9/16" (165.1 cm × 114.3 cm × 9 cm), frame © 2026 Robert Longo/Artists Rights Society (ARS), New York.)

ロンゴは報道写真やインターネット上に拡散される抗議や衝突のイメージを起点に、白と黒の強いコントラストを持つドローイングを重ねながら制作を続けてきた。抗議活動や社会的混乱、戦争といった同時代の出来事を参照しつつ、そのイメージを大きく引き伸ばすように画面へと定着させていく。そこには、権力や暴力、国家という枠組みのあり方がにじみ出ると同時に、未来へのかすかな兆しも感じられる。

本展の背景には、パウル・クレーの《Angelus Novus》(1920年)と、それをめぐるヴァルター・ベンヤミンの思想がある。過去へと視線を向けながら未来へと押し流される「歴史の天使」というイメージは、本展全体を通してひとつの軸となっている。過去の出来事を参照しながらも、それが現在へと連続していく感覚は、ロンゴの作品にも通じている。

Robert Longo Untitled (American Samurai), 2025 WORK ON PAPER charcoal on mounted paper 51" × 80" (129.5 cm × 203.2 cm), image 56" × 85" × 3-9/16" (142.2 cm × 215.9 cm × 9 cm), frame © 2026 Robert Longo/Artists Rights Society (ARS), New York.

Robert Longo Untitled (JFK & Jackie, Zapruder Still), 2026 WORK ON PAPER charcoal on mounted paper 28" × 42" (71.1 cm × 106.7 cm), image 33" × 47" × 3-9/16" (83.8 cm × 119.4 cm × 9 cm), frame © 2026 Robert Longo/Artists Rights Society (ARS), New York.

Robert Longo Untitled (Gardenia for Mary), 2026 WORK ON PAPER charcoal on mounted paper 40" × 50" (101.6 cm × 127 cm), image 45" × 55" × 3-9/16" (114.3 cm × 139.7 cm × 9 cm), frame © 2026 Robert Longo/Artists Rights Society (ARS), New York.

展示の中心には、《無題(American Samurai)》が据えられる。ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平を描いた本作は、アメリカという舞台で活躍する日本人選手という存在を通して、二つの文化の交差を強く印象づける。

会場にはそのほか、牙を剥くトラや、葛飾北斎に着想を得た波、霧に包まれた山並み、咲き誇る花々といった自然のモチーフに加え、ジョン・F・ケネディやジャッキー・ケネディ・オナシス、エルヴィス・プレスリーといった20世紀の人物像も並ぶ。複数のイメージや時代が交差しながら、画面のなかで関係を結んでいく。

ロンゴのドローイングは、イメージを精密に描き出すと同時に、その背後にある力や構造を問い返すようでもある。

 

プロフィール
ロバート・ロンゴ(Robert Longo)
1953年、アメリカ・ニューヨーク州ブルックリン生まれ。ニューヨークを拠点に活動。1970年代より社会的・政治的テーマに関心を寄せ、1980年代にはドローイングシリーズ《Men in the Cities》で広く知られるようになる。シンディ・シャーマンやリチャード・プリンスらとともに「ピクチャーズ・ジェネレーション」を代表する作家の一人。マスメディアや消費社会への批評的視点を持ちながら、大規模な木炭ドローイングを中心に制作を続けている。作品はニューヨーク近代美術館、テート、ポンピドゥー・センターなど、世界各地の主要美術館に収蔵されている。
ウェブサイト:https://www.robertlongo.com/
Instagram:@robert_longo_studio

開催情報
Robert Longo: Angels of the Maelstrom
会期:2026年4月16日(木)– 6月17日(水)
会場:Pace ギャラリー
住所:東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA 1-2階
開館時間:11:00~20:00
休館日:月曜日
観覧料:無料
ウェブサイト:https://www.pacegallery.com/galleries/tokyo/
Isntagram:@pacegallery

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