フランス王妃の「スタイル」をひもとく「マリー・アントワネット・スタイル」、横浜美術館で8/1(土)より開幕
18世紀フランス王妃マリー・アントワネットは、時代を象徴するファッション・アイコンとして知られる存在だ。本展では、その装いや美意識に着目し、ドレスやジュエリー、家具、絵画、さらには現代のオートクチュールに至るまで、約250年にわたる広がりをたどっていく。
展示は、王妃のスタイルの源泉から死後のイメージ形成、そして現代における再解釈へと連なっていく構成となる。宮廷文化に新たな価値観を持ち込み、衣装だけでなくライフスタイルにまで影響を及ぼしたその感覚は、軽やかさと革新性をあわせ持ちながら広がっていった。
一方で、死後には記憶や憧憬のなかで再編され、やがてひとつの象徴として定着していく過程も浮かび上がる。さらに現代では、映画やファッション、音楽といった領域に引用され続け、ミューズとしての存在感を保ち続けている。
会場には、「首飾り事件」のネックレスの一部と伝わるダイヤモンドや王妃ゆかりの家具など、歴史的背景をまとった作品や日本初公開作品が並ぶ。さらに国内所蔵作品も加わり、横浜でしか体験できない視点が織り込まれている。

通称「サザーランド・ダイヤモンド」 1780年代にネックレスに加工 金、銀、プラチナ、ダイヤモンド 長さ35.8 cm ヴィクトリア&アルバート博物館蔵 © Victoria and Albert Museum, London

マリー・アントワネットの肘かけ椅子(4点組の1点) ジャン゠バティスト゠クロード・スネ(作) 1788年 木(クルミ)に着彩、絹で刺繍した綿(近年の上張り) H. 97.5 × 63.5 × 63.0 cm ヴィクトリア&アルバート博物館蔵 © Victoria and Albert Museum, London

ローブ・ア・ラ・フランセーズ(フランス風ドレス) フランス製 1760年代(1770年代に加工) 絹、光沢をつけた麻 ヴィクトリア&アルバート博物館蔵 © Victoria and Albert Museum, London

目隠し鬼(流行年鑑『襞かざりと縁かざり』より) ジョルジュ・バルビエ(画) 1924年(1925年刊行/メニアル、パリ) ポショワール(ステンシル)による手彩色の挿絵本 冊子:26.5 × 18.0 × 3.0 cm ヴィクトリア&アルバート博物館蔵 © Victoria and Albert Museum, London/George Barbier
豪奢なだけではない、むしろ繊細で洗練された感覚へと向かうそのスタイルは、時代を越えてさまざまな解釈を誘い続けてきた。過去の人物像をなぞるだけではなく、「スタイル」という言葉の意味そのものが静かに問い返されていくような感覚が残る。
時代を横断して響き続けるその美意識に触れたとき、私たち自身の感覚もまた、わずかに揺さぶられるかもしれない。
開催情報
展覧会名:マリー・アントワネット・スタイル
会期:2026年8月1日(土)~11月23日(月・祝)
会場:横浜美術館
住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1
開館時間:10:00~18:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:木曜日(※8月13日、9月24日、11月19日は開館)
主催:横浜美術館、ヴィクトリア&アルバート博物館、読売新聞社、日本テレビ放送網
公式サイト:https://www.marie2026.jp
Instagram:@mariestyle2026

