ARTDYNEで奥山晴日写真展「Unseen」を開催、見えない境界が風景の輪郭を揺らす
本展で奥山晴日は、信仰の対象として守られてきた神域と、私たちが日常的に往来する場所との境界、いわゆる「結界」に焦点を当てる。内部へ踏み込むのではなく、「こちら側」と「向こう側」が接する地点に立ち、風景のあり方を静かに捉える。
写し出されるのは、森の木々や道、山の稜線といった一見すると穏やかな風景。しかし結界の存在を前提に見ると、空間の印象はわずかに変化する。不可視の領域があるという事実が、風景に緊張を与えるからだ。
奥山が関心を寄せるのは、神そのものではない。結界がそこに在るという合意や制度、信仰の蓄積によって、風景がどのように読み替えられていくのか、その過程である。写真という可視のメディアを通して、不可視の概念に触れようとする試みともいえる。
出来事や物語性を排した抑制的な画面は、見る者に解釈を委ねる。見えないものを直接示すのではなく、見えなさが風景をどのように規定しているのかを問いかける構成だ。
【プロフィール】
奥山晴日
1983年東京生まれ。現在、奈良に拠点を構え、古美術・工芸・建築などの撮影の傍ら、写真制作を行う。
主な展示
・2025 「ARTOSAKA2025」Wa. Gallery/大阪市中央公会堂/大阪
・2024 「finder 展 2」Okuyama Haruhi photo studio/奈良
・2023 「finder 展 1」Okuyama Haruhi photo studio/奈良
主なクライアントワーク
・2024 書籍「うつわ」石村由起子
・2023 書籍「古道具もの語り」坂田和實
・2022 書籍「手としての布 – 私たちのタオル -」つちや織物所
・2018 写真集「忘草 東京」花人 杉謙太郎
・2013 写真集「わすれくさ as it is」花人 杉謙太郎
URL:https://okuyamaharuhi.com/index.html
Instagram:@okuyama.haruhi_photography
【開催情報】
展覧会名:奥山晴日写真展「Unseen」
会期:2026年3月6日(金) - 3月29日(日)
会場:ARTDYNE
住所:〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町1-1-6 小浦第一ビル2C
開廊時間:12:00‐19:00
休廊日:月・火・水
在廊予定:3月6日、7日
URL:https://www.art-dyne.com/
Instagram:@galleryartdyne