第47回「ライツ・フォトグラフィカ・オークション」にて前ローマ教皇フランシスコが所有していたLeicaのカメラが650万ユーロで落札
「ライツ・フォトグラフィカ・オークション」では非常に希少なアイテムから特別限定モデル、プロトタイプまでユニークな来歴を有するアイテムが常時出品されており、貴重なアイテムを出品・入手できる場として世界中のコレクターに認知されている。

Leica M-A Pope Francis
今回落札されたこのカメラは、<Leica>が2024年にフランシスコ前教皇の功績を称えて献上した特別モデルで、「ライカM-A」と「ライカ ノクティルックスM f1.2/50 ASPH.」のセット。<Leica>では、特別な個体に区切りの良いシリアルナンバーを付与するという慣習が長年続けられており、どちらのアイテムにも特別なシリアルナンバー「5000000」が刻まれている。
慈善活動への支援にも精力的に取り組んでいたフランシスコ前教皇は、このセットをチャリティーアイテムとして出品し、落札金額650万ユーロの全額を援助を必要としている人々を救済する目的で寄付する意向を示した。オークション主催者であり、ライカカメラ・クラシックス社およびライツ・フォトグラフィカ・オークションの社長アレクサンダー・セドラク氏は、「このアイテムに関しては、通常の落札手数料も免除し、全額が寄付に充てられる」と語っている。

Leica M3 Queen Elizabeth ©Leitz Photographica Auction_result

Leica MP black paint no.MP-114 ©Leitz Photographica Auction

Leica I Mod. A Luxus ©Leitz Photographica Auction
また、今回のオークションではこの他にも、1958年にドイツの初代連邦大統領テオドール・ホイスがイギリス女王エリザベス2世に贈った「ライカM3」の予備機が15万6,000ユーロで、1956年製ブラックペイント仕上げの「ライカMP(シリアルナンバーMP-114)」が90万ユーロで落札された。さらに、現存数が極めて少ない1929年製「Leica I Mod. A Luxus special outfit」は、双眼鏡やゴールド仕上げのアクセサリーを含む4点セットとして36万ユーロで落札された。
<Leica>について
ライカカメラ社はカメラ、レンズ、スポーツオプティクスを製造・販売するグローバルなプレミアムメーカー。近年は成長戦略の一貫として事業領域を拡大しており、モバイルイメージング(スマートフォン)の分野にも進出している。また、高品質な眼鏡レンズと腕時計の製造も手がけるほか、自社製プロジェクターによりホームシネマ市場に参入している。本社はドイツ・ウェッツラーにあり、ポルトガルのヴィラ・ノヴァ・デ・ファマリカンには第2工場を置いている。世界各地に独自の販売会社と約120のライカストアを構え、グローバルな販売ネットワークを構築している。ライカは、革新技術と組み合わさった「最高水準の品質」「ドイツならではのクラフツマンシップ」「インダストリアルデザイン」の代名詞となっている。そのブランド力を活かした活動の一環として、世界各地に約30箇所のライカギャラリー設置、ライカアカデミーの開催、「ライカ・ホール・オブ・フェイム・アワード(Leica Hall of Fame Award)」や「ライカ・オスカー・バルナックアワード(LOBA)」といった国際的アワードの主催をはじめ写真文化の振興に取り組んでいる。