アーティスト・新道トモカの個展「Still/Layer」を 高田馬場のケーススタディスタジオ「BaBaBa」にて開催
本展は、2022年「表裏一体」、2023年「Between」、2024年「neutral」と続いたシリーズを受け、作家の表現を再統合しつつ、“未完であること”そのものをテーマとした新作とインスタレーション、子どもも楽しめる小さなアートピースなどによって構成される。新道はこれまで、ダンス、写真、言葉といった複数のメディアを横断しながら、「自己とは何か」「自分と他者のあいだにあるもの」を見つめ続けてきた。
自身の身体性や感情、無意識の領域を手がかりに、作品には常に“揺らぎ”や“曖昧さ”が滲んでいる。2022年の「表裏一体」では、内と外、見せる顔と隠された感情という二面性を、反転された写真やドローイングによって視覚化。
2023年の「Between」では、無意識と意識、自己と他者といった二項の境界線を、グラデーションをもって静寂な風景と身
体表現の中に描き出した。2024年の「neutral」では、カテゴライズされない存在として、曖昧なまま“立ち続けること”を選択し、写真とダンスの中間に漂う重心を提示。そして本展「Still / Layer」では、これらの蓄積の上に、あえて「未完」や「言いかけ」「剥がれ残った層」といった不確かさを受け入れた表現が展開される。「完成させないこと」「すぐに答えを出さないこと」「言葉にならないまま残るもの」これらは、今この時代において、ますます貴重になっている“人間らしさ”そのものなのかもしれない。
写真、言葉、身体、時間。
それぞれの層が静かに重なりながら、「いま・ここに在る」新道自身の姿が表現されていく。Slow Intelligence (スローな知性)、ネガティブ・ケイパビリティ(曖昧さにとどまる力)といった視点にも通底する、新道トモカによる“未完成の肖像”を、ぜひご体感ください。
▪️ 詳細
新道トモカ個展「Still/Layer」
日時:2025年8月23日(土)-8月31日(日)
営業時間:11:00-19:00 (入場無料)
場所:BaBaBa(東京都新宿区下落合2-5-15 1F)
アクセス:JR山手線、東京メトロ東西線、西武新宿線/「高田馬場駅」 徒歩8分
オープニングレセプション:8月23日(土)15:00〜start
※レセプションでは新道トモカによるパフォーマンスを16時から予定している。
※申込不要。どなたでもご参加いただけます。




