本展は、同会場で開催中のシリーズ個展「Wink」の第二部として位置づけられており、第一部で発表されたコラージュ作品に続き、すべて新作による大型ペインティングが展示される。

Nocturne, 2025, Naritaka Satoh courtesy of SCÈNE
Photo : Satsuki Sasagase

Chignon; A Woman Sitting on a Sofa, 2025, Naritaka Satoh courtesy of SCÈNE
Photo : Satsuki Sasagase

Under the Sky, 2025, Naritaka Satoh courtesy of SCÈNE
Photo : Satsuki Sasagase

Coexistence, 2025, Naritaka Satoh courtesy of SCÈNE
Photo : Satsuki Sasagase

会場には、幅2メートルに及ぶスケールの作品も登場予定。鉛筆による緻密な描写と抽象的な絵の具のレイヤーが重なり合い、静物画や人物群像に加えて、人物の後ろ姿や空といった新たなモティーフにも挑戦した意欲作が並ぶ。

作家の佐藤誠高は、リアルとは何かをテーマに、極限まで描き込まれた鉛筆画の上に、抽象的な筆致で色彩を重ねることで、意識と無意識の交錯を表現する。その制作過程は、完成と見紛う状態から数ヶ月をかけてさらに書き込みを加えるという狂気じみた集中力に支えられている。完成された作品には、単なる写実を超えた圧倒的なリアリティが宿る。

本展は、招待・予約制ではあるが、木曜・土曜は一般公開日として、どなたでも予約なしで来場可能。アートの現場に深く潜り込むような濃密な空間を、ぜひ体感してほしい。

【Exhibition Information】
Exhibition: SCÈNE 25 Naritaka Satoh “Wink II”
会期：2025年6月21日（土）〜7月12日（土） 12:00 – 18:00
※招待・予約制
休廊日：日・月・祝
一般公開日：木曜・土曜（予約不要）
会場：SCÈNE（東京都港区南青山3-15-6 Ripple Square D-B1）
入場料：無料
公式サイト：https://scenetokyo.com

【Artist Profile】
佐藤誠高（Naritaka Satoh）
1980年愛知県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科デザイン専攻修了。第8回SICF、Independent Tokyo 2017にてグランプリ受賞。近年の主な個展に「DUAL」（2019／東京）、「RAW」（2021／台北）、「Dancing on the Edge」（2021／東京）などがある。鉛筆画と絵の具による層構造の作品で、現代における「リアル」の在り方を問う。

【Gallery Profile】
SCÈNE（シーン）
2016年設立の招待制アートサロン。《Art for your SCÈNE》をコンセプトに、展覧会や企画展の開催、商空間・住空間へのアート導入などを展開する。アートをより身近なものとして提案し、「アートのある風景」を広げている。