人の輪郭と現象のあわいに宿る“不定形で非人間的な存在”を描いてきた山中は、本展で約10点以上の新作平面作品を発表。絵画のストロークやかすれに加え、光を遮る“影”という要素を介して、像が立ち現れ、また崩れる過程を視覚化する。テーマである「Eclipse（日蝕）」は、まさにその不確かで移ろう構造を示唆している。

作品タイトルには《Disproportionate》《facepalm》《half》などが並び、構図の中に漂う身体性と空白が交錯する。「見えるもの」と「見えないもの」のあいだに浮かぶ存在の気配は、鑑賞者に思考の余白を促す。

Disproportionate

facepalm

half

会場では作品の販売に加え、展示記念のTシャツなどのグッズも販売される予定。会期は8月18日（月）まで。無料で観覧可能だ。

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Yukino Yamanaka／山中雪乃
1999年長野県生まれ。現在は東京と神奈川を拠点に活動。2023年に京都芸術大学大学院を卒業。人物をモチーフに、不定形で非人間的な存在を描き続けている。具象から抽象への変容、身体の隙間に漂う液体や、空白を強調する構図を特徴とし、「私」から「何か」への変異をテーマに作品を制作している。
Instagram：＠yukino_yamanaka

Yamanaka Yukino「Eclipse」
会期：2025年8月1日（金）〜8月18日（月）
会場：PARCO MUSEUM TOKYO（渋谷PARCO 4F）
住所：東京都渋谷区宇田川町15-1
開館時間：11:00〜21:00（最終日は18:00閉場、入場は閉場30分前まで）
休館日：会期中無休（渋谷PARCOの営業日時に準ずる）
観覧料：無料
公式サイト