九千房政光による個展「祈りのゆくえ」、7/26(土)より銀座 蔦屋書店で開催、仏像が放つ神聖な美を現代に問う
九千房政光は、北海道を拠点に中学校の美術教諭として教壇に立ちながら、仏像の制作を続ける彫刻家である。SNSを通じて注目を集め、2019年には「はこだて冬アート」展で大賞を受賞するなど、独自の造形世界を確立してきた。
彼の仏像は、金属や洋箔による古色を帯びた質感が特徴で、平安時代の仏像を彷彿とさせる静謐な美しさをまとっている。一方で、現代的な感性と技術を活かしながら、過剰なリアリズムを避け、普遍的な神聖性を引き出すための彩色や造形が施されている。
今回の展示では、《弥勒菩薩坐像》《聖観音菩薩立像》を含む全6点を展示。仏像を宗教的な崇拝対象にとどめず、「理想の女性像」として時代や文化を超えた美と神聖を追求する九千房の姿勢が、作品から静かに立ち現れる。

《聖観音菩薩立像》H850×W330×D330mm,レジン、金属、洋箔, 2025
作家の言葉にもあるように、仏像はその土地ごとの祈りのかたちを映す存在でもある。本展は、仏像の「ゆくえ」を静かに見守る時間となるだろう。
展示作品はオンラインにて抽選販売され、抽選申込は7月26日(土)10:30から7月30日(水)21:00まで受付予定。詳細は銀座 蔦屋書店の公式サイトを確認してほしい。
九千房 政光(Kusenbou Masamitsu)
1974年北海道生まれ。北海道教育大学大学院教育学研究科卒業。彫刻家として活動する傍ら、中学校の美術教諭として教育現場にも立つ。2020年「はこだて冬アート」展大賞、2021年函館市文化団体協議会会長賞受賞。
Instagram:@ma.sa3505
九千房政光 個展 「祈りのゆくえ」
会期:2025年7月26日(土)~8月15日(金)
会場:銀座 蔦屋書店 インフォメーションカウンター前(GINZA SIX 6F)
住所:〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目10−1 GINZA SIX 6F
開館時間:10:30~21:00(最終日は17:00まで)
休館日:なし
観覧料:無料
主催:銀座 蔦屋書店
協力:秋華洞
お問い合わせ:info.ginza@ccc.co.jp
公式サイト:https://store.tsite.jp/ginza/
Instagram:@ginza_tsutayabooks