チームラボの作品の中で食す日本料理「百年海」が6月9日にオープン
チームラボの作品の中で食す日本料理「百年海」、100年後まで海面が上昇し続ける空間で、未利用魚を100%使用し、美しく豊かな海の持続性を模索する場となっている。
未利用魚とは、傷がついてしまったり、形が悪かったり、もしくは、あまり知られていないという理由で市場で値がつかなく、捨てられてしまう魚のこと。
《百年海図巻[上映時間:100年], 2009》©チームラボ
料理で使用される食材の魚介は、未利用の鳴門の天然魚を100%、肉は猪肉や鹿肉など害獣駆除対象の徳島南部のジビエを100%。これらを使った日本料理が提供される。
100年後まで海面が上昇し続ける海を描き続ける《百年海図巻[上映時間:100年] 》の作品の中で食事をすることで、100年後も美しい海を想い、模索し、実践する場所にしたいという想いが込められている。
料理
*料理は、季節や仕入れにより、内容や品数が変わります。
その時に取れた雑魚を使用した逸品「百年海のスペシャリテ」。
上に乗っているのは、柚香(ゆこう)の泡で、その下に雑魚・白和え・鶏と焼きトマトのソース・わかめソース。雑魚は、昆布締めと干物に仕立てている。
「足赤海老の天ぷら」
「季節の前菜」は、その時に取れた雑魚や野菜を用いた一皿。
「じゃがいもトリュフとシュー生地の天ぷら」
「鹿のもも肉のロースト」
猪角煮とボラ真丈を用いた「百年海のおでん」
アート
チームラボが2009年に発表した《百年海図巻[上映時間:100年] 》は、上映時間が100年の映像作品です。
WWF(世界自然保護基金)が2009年9月に「今世紀末までに地球の海面は最大120cm上昇する」という予測を発表。この作品は、その予測に基づき2110年までの100年間、海面が刻々と少しずつ上がっていく。作品に囲まれたこの空間の海面も、100年間かけて、刻々と少しづつ上がっていく。
2009年に生まれたこの作品は、生まれた瞬間から現実の海とパラレルな世界となっている。100年後、私たちがこの作品を見たとき、現実の海は、どんな様子なのか。私たちが予想するよりも凄惨な海なのか、穏やかな海なのか。作品の海はその時がくるまで上昇し続ける。
写真は2022年9月30日撮影時。時間のカウントは今も更新し続けている。《百年海図巻[上映時間:100年] 》©チームラボ
《茶釜 虚空, 2022》 ©チームラボ
球形の茶釜の虚空間には、360°囲む《百年海図巻》が同じ時間で流れ続ける。
チームラボ《渦の海, 2022》 ©チームラボ
エントランスには、チームラボの作品《渦の海》が展示されている。
料理長
有川海渡
老舗日本料理店「なだ万」で天ぷら職人の故松井雅夫氏に師事、
その後フランスへと渡り、在仏日本国大使館公邸料理人として経験を積む。
1986年:東京生まれ
2002年:地元の寿司屋にて料理の道に入る
2005年:東京なだ万入社 天婦羅職人として、故松井雅夫に師事
2011年:在仏日本大使館公邸料理人として渡仏 シェフ就任(約5年間)
2016年:徳島 あかりカフェシェフ就任
2018年:東京 新宿綱八
2022年:徳島 百年海シェフ就任
営業日:
Lunch 金〜水
Dinner 金、土 ※予約制
営業時間:
Lunch 11:00-15:00(L.O.14:30)
Dinner 17:00-22:00(L.O.20:00)※予約制
定休日: 毎週木曜日
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