現代美術家の髙橋大雅・初の個展「不在のなかの存在」を京都 建仁寺塔頭両足院にて開催。
建仁寺は生前髙橋が足繁く通った場所であり、彼のクリエイションに刺激を与え続けてきた場所でもある。
建仁寺塔頭両足院での開催は、仏教の考えである「極楽浄土」すなわち「髙橋大雅への供養」といった側面も持ち合わせている。
また、本展を記念して、総合芸術空間「T.T」では、時を超え、過去から現代、現代から未来に生き続けるインスタレーション「時をうつす鏡」を展示。
さらに同時期より、HOSOO GALLERYにて髙橋が蒐集し、自身のブランドの雛形としたヴィンテージコレクションを一部特別に公開する展覧会 「Texture from Textile Vol.2 時間の衣-髙橋大雅ヴィンテージ・コレクション」も開催。
総合芸術空間「T.T」は、京都・祇園にて大正時代初期に建てられた町屋を総改築し、日本古来の美意識を新たに蘇らせる考古学的空間。
ニューヨークと京都を拠点とするデザイナーで現代美術家の髙橋大雅が理想とする日本の古材と数奇屋造りの伝統技術を用いた建築。
1階には自身のブランドTaiga Takahashi(タイガ タカハシ)のブティック、髙橋がイサム・ノグチ日本財団理事長で石彫家である故和泉正敏氏と共
に香川県の牟礼で制作した彫刻や、古美術と骨董を展示するギャラリーとなっている。
総合芸術空間「T.T」では、時を超え、過去から現代、現代から未来に生き続ける特別ピースのインスタレーション「時をうつす鏡」を展示。
Taiga Takahashiのシグネチャーアイテムである、カバーオールジャケットとデニムトラウザーズのヴィンテージ・アーカイブとそれらを現代に蘇らせたアイテムを紹介すると同時に、彼が制作してきたTaiga Takahashiの過去のコレクションアーカイヴを特別展示する。
HOSOO GALLERYでは、「Texture from Textile Vol. 2 時間の衣―髙橋大雅ヴィンテージ・コレクション」と題し、髙橋大雅が蒐集した1900年代初頭の服飾資料のコレクションを公開。
「Texture from Textile」は「織物から建築へ」をテーマとし、織物(テクスチャー)に端を発した 、工芸、アート、デザイン、建築にまつわる思想の変遷を20世紀初頭に立ち返り研究活動を展開するリサーチプロジェクト。
髙橋は、10代より主に1900年代の服飾資料を約2,000点蒐集し、リバースエンジニアリングの観点から、当時の布地や縫製の技術を研究してきた。当時の生地を研究することで、日本の伝統技術や天然素材など、現代の日本ならではの製法で再現し、ヴィンテージの衣服同様、100年後に残るような服づくりを目指し、探究を行ってきた。髙橋の残した服飾資料を展示することで、彼の思考を辿るとともに、Vol. 1と同様、20世紀に起きた装飾をめぐる美意識の変革について、衣服の視点から改めて焦点を当てている。
〈展覧会概要・各展覧会問い合わせ先〉
「不在のなかの存在」
会期:2022年12月3日(土)〜12月11日(日)11:00 ‒ 17:00
会場:京都建仁寺塔頭両足院 605-0811 京都市東山区小松町591
電話:075-561-3216
入場料:無料 *別途拝観料
「時をうつす鏡 」
会期:2022年12月3日(土)〜12月11日(日)12:00 ‒ 19:00
会場:総合芸術空間「T.T」 605-0074 京都市東山区祇園町南側570-120
電話:075-525-0402
入場料:無料
「Texture from Textile Vol. 2 時間の衣-高橋大雅ヴィンテージ・コレクション」
会期:2022年12月3日(土)〜2023年3月12日(日)10:30 ‒ 18:00 (年末年始、祝日を除く、入場は閉館の15分前まで)
会場:HOSOO GALLERY 604-8173 京都市中京区柿本町412 HOSOO FLAGSHIP STORE 2F
電話:075-221-8888
入場料:無料