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「楽しい」を求め続けて、いまがある – 書道家 香寳(こうほう) –

Jul 24, 2024
大胆かつ繊細な筆使いをSNSで披露し、注目を集めつつある気鋭の書道家、香寳(こうほう)。姉たちの影響で5歳から書道を始め、これまでに数多くの賞を受賞。書という伝統文化を継承しながら、持ち前の行動力を活かし、現代的な取り組みでその世界観を広げている。彼女を突き動かしてきたものとは?

「楽しい」を求め続けて、いまがある – 書道家 香寳(こうほう) –

Jul 24, 2024 - BEAUTY
大胆かつ繊細な筆使いをSNSで披露し、注目を集めつつある気鋭の書道家、香寳(こうほう)。姉たちの影響で5歳から書道を始め、これまでに数多くの賞を受賞。書という伝統文化を継承しながら、持ち前の行動力を活かし、現代的な取り組みでその世界観を広げている。彼女を突き動かしてきたものとは?

書道に触れたきっかけは、地元の書道教室にお姉ちゃんといとこが通っていて、わたしも習うようになったんです。5歳の時かな。お姉ちゃんたちが習っているからわたしも!って。マネをしてなんでもやってみたかったんですね。でも始めてみたら、すごく楽しかったんです。昇級・昇段試験を受けるたびに、自分がどんどんレベルアップしていくのがうれしかったし、コンテストで賞をもらうと大きな励みになって、もっともっと上手になりたいって思ったんです。とにかく書くことが楽しくて、高校は書道の伝統校へ。書き方を学ぶのはもちろん、書の歴史や時代背景、古典の字形、書風なども勉強しました。

その流れで大学も、関西にある書道が学べる学校を選びました。東京にも書道学科のある大学はたくさんあるのに、どうして関西かというと、「関西人の友だちがほしい」から。関西人の友だちがいると楽しいだろうなぁって思ったんですよね。

大学卒業後は東京の化粧品メーカーに就職するも、2年目に新型コロナウイルスが蔓延。増えたおうち時間に書をかいて、作品をSNSで公開していたところ、「パワーをもらえる」「元気が出た」といったコメントをいただいたんです。その時、自分が培ってきた技術が結実した感覚があったのを覚えています。わたしの書が、ひとの心を動かしたんだ。こんなに幸せなことってない。そう思った時、書道家になろうって決意しました。

会社でもいろんな経験させてもらって、すごく充実していたんですけど、「人生一度きり」だと思ったら動かないわけにはいかなかった。わたし、選択の仕方が、ひとよりぶっ飛んでるみたい。関西人の友だちがほしいから関西の大学を選ぶとか。後先考えずに動くタイプだから、まわりをびっくりさせることも多いんです。「どうやって書道家の仕事するの?継続的にできるの?」なんて心配もされました。でも、やりたいことが決まれば、そこに向かって走るのみ!なんとかなるさって(笑)。

書道家として活動を始めた当初は、同業の方の目線がすごく気になった。モデルの背中に般若心経を書いたことがあるんですが、その活動が他の書道家の方からどう見られるかとか……。新しい試みに対する批判的な声や、展覧会で評価されてこそ真の書道家、という既成概念にとらわれてしまったこともあります。わたし自身、「書道家はこうあるべき」という“見えないルール”に縛られていたと思う。今は、そういった“見えないルール”から抜け出して、古典を重んじながらも自由な表現を身につけることが、たくさんのひとに書道の魅力を知ってもらう手段だと思っています。自分のしたいことよりも、「相手がどう思うか」が判断基準になってしまうと苦しいし、つまらないですよね。「自分自身が楽しいと思えるか、ワクワクするか」で物事を判断するようになりました。

書道を通して自分を表現できている今、すごく自分らしく生きている実感があるんです。大変なことはもちろんあるけれど、それ以上に楽しく好きなことができている。今後は国内のみならず海外での活動も増やしていきたいです。昨年、アメリカとフランスでパフォーマンスする機会があったのですが、リアクションが熱いんです!とてもまっすぐに感情を伝えてくれて感動しました。もっといろんな国で書道を見てもらうきっかけをつくりたいですね。
「我逢人(がほうじん)」は、ひとと出逢うことからすべてが始まるという意味で、わたしが大切にしている言葉。香寳の活動を始めて、たくさんのひとに出逢う機会が増えました。今書道家として活動ができているのは、わたしと出逢ってくれたひとのおかげ。ひとりでは成し遂げられませんでした。つねに周囲への感謝の気持ちを持ち続け、また、感謝を表現できるひとでありたいです。

眉は、本来の眉をよみがえらせるようなペンシルとリキッドのW使いで自然な陰影を演出。瞳の色と呼応するアイライナーリキッドでラインを引いた後、目尻を跳ね上げて、知的でクールな印象に。

使用アイテム上段左から:インウイ アイブロウペンシル 01(全4色)、インウイ アイブロウリキッド 01(全2色)、下段左から:インウイ アイズ 03(全6種、限定2種)、インウイ アイライナーリキッド 01(全2色)、インウイ リップ 02(定番8色、限定3色)
※アイライナー、一部アイズ、リップは8/21発売。

inoui HP
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撮影を終えて
「inoui(インウイ)のコスメは閉塞感のない軽やかなつけ心地がいいですね。ファンデーションは素肌かと見紛うほどナチュラルながら、上品なツヤ肌に仕上げてくれます。アイシャドウのラメも繊細ですごくかわいい。内面から鼓舞してくれるような赤いパッケージも素敵です」

「麗」うるわしい/うららか
メイクアップは気分を晴れやかにし、そして自分のスイッチをオンにする行為。INOUIのコンセプト、パッケージデザインを見たとき、「麗しい」という言葉が浮かびました。

Profile _ 香寳(こうほう)
1996年生まれ。書家。5歳で初めて筆を執る。高校、大学では書道を専攻。基礎や歴史、現代の書道を学ぶ。在学中から現在に至るまで、数多くの公募展へ出展、入選を果たす。また、書道パフォーマンスや地域の小学生に書き初めを教える等の活動を行う。“日本の伝統文化である『書』を世界に発信していきたい”という思いを実現させるべく、現在は従来の書道の枠を越えた新たな書の在り方を模索し続けている。インテリア書道、ロゴ、看板、ラベルデザインなど幅広い分野で魅力ある書の表現に挑戦している。
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SHIRTS ¥56,100
SCARF¥20,900
SKIRT¥59,400/SATORU SASAKI(info@satorusasaki.com)
SHOES ¥31,900/Limit till 2359 (TOKEN 03-3840-2505)

  • Model : KOHO
  • Photography : Kei Matsuura(STUDIO UNI)
  • Hair&Makeup : Masayoshi Okudaira
  • Styling : Noriko Miyazaki
  • Text : Kaori Sakai(QUI/STUDIO UNI)
  • Art Direction : Makiko Higuchi (QUI/STUDIO UNI)
  • Produce : Shun Okabe(QUI)

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