QUI

NEWS

光と記憶が映り込む鏡面へ、ニール・ホッド 個展「Flowers of Memory」がKOTARO NUKAGA(天王洲)で開催

Jun 30, 2026
KOTARO NUKAGA(天王洲)では、2026年7月4日(土)から8月8日(土)まで、ニューヨークを拠点に活動する現代アーティスト、ニール・ホッドによる個展「Flowers of Memory」を開催する。(PHOTO:Nir Hod《100 Years Is Not Enough》2026)

光と記憶が映り込む鏡面へ、ニール・ホッド 個展「Flowers of Memory」がKOTARO NUKAGA(天王洲)で開催

Jun 30, 2026 - NEWS
KOTARO NUKAGA(天王洲)では、2026年7月4日(土)から8月8日(土)まで、ニューヨークを拠点に活動する現代アーティスト、ニール・ホッドによる個展「Flowers of Memory」を開催する。(PHOTO:Nir Hod《100 Years Is Not Enough》2026)

本展では、油彩とクロームを組み合わせて制作された「100 Years Is Not Enough」シリーズを発表する。銀色の鏡面のなかに、花々の浮かぶ水辺のイメージが広がる作品群だ。

Nir Hod《100 Years Is Not Enough》2026

ホッドの絵画は、クロームによる反射面を特徴としている。画面には鑑賞者の姿や周囲の光が映り込み、作品を見る行為そのものが画面の一部となっていく。花や水辺のモチーフはモネの《睡蓮》を想起させるが、ホッドの作品は古典の再演に留まらない。反射や多層的な操作、表面に刻まれた痕跡を通して、記憶のなかにあるイメージが曖昧に浮かび上がる。

「100 Years Is Not Enough」は、パンデミック期に作家が自然のなかで過ごした時間を背景に生まれたシリーズだという。「生きていることの美しさを受けとめるには百年では足りない」という感覚が、作品の核にある。美しさと崩壊、時間や喪失の気配が同じ画面に重なり合う点は、ホッドの作品世界に通底する要素だ。

Nir Hod《100 Years Is Not Enough》2026

アトリエ風景

House of Dior New York (Photo: Courtesy of Dior)

制作では、キャンバスに伝統的な油彩技法で下層を描いたのち、クロームを重ね、酸やアンモニアなどの化学反応によって表面を変質させていく。高圧のエアガンで塗布されたクローム顔料は鏡のような反射面へと変化するが、作家はその層を剥がし、傷つけ、下層を露出させる工程も取り入れている。

繊細な拭い取りから荒々しい削り取りまで、制御と偶然のあいだで画面は生成される。作品には、制作過程における時間や作用の痕跡が残されている。

ホッドは、テルアビブ美術館やサラ・ヒルデン美術館での発表、Art Baselなどの国際的な舞台で紹介され、評価を築いてきた。近年は展示空間にとどまらず、ラグジュアリーブランドの空間にも作品を展開している。2025年には建築家ピーター・マリノが手がけたDiorのニューヨーク・マンハッタン新旗艦店「House of Dior New York」、2026年5月には大阪の「House of Dior 心斎橋」にコミッション作品が展示された。

 

プロフィール
ニール・ホッド
1970年、テルアビブ(イスラエル)生まれ。現在はニューヨークを拠点に活動している。ベツァルエル美術デザイン学院在学中に、ニューヨークのクーパー・ユニオン美術学部に留学。彫刻、映像、キャンバスなど多様なメディウムを横断し、美しさ、コントラスト、セクシュアリティ、退廃、失われゆく純粋さといった概念をめぐる作品を展開してきた。
2005年にはテルアビブ美術館(イスラエル)で個展を開催。以降、ユダヤ人博物館(ニューヨーク)、サラヒルデン美術館(フィンランド)、カスミン(ニューヨーク)、コーン・ギャラリー(ロサンゼルス)など、多くの美術館やギャラリーで作品が展示されている。
Instagram:@nirhod

開催情報
Flowers of Memory
会期:2026年7月4日(土)– 8月8日(土)
会場:KOTARO NUKAGA(天王洲)
住所:〒140-0002 東京都品川区東品川1-32-8 TERRADA Art Complex II 1F
開廊時間:11:30 – 18:00(火 – 土)
休廊日:日月祝
ウェブサイト:https://kotaronukaga.com/
Instagram:@kotaro_nukaga

NEW ARRIVALS

Recommend