ジャズが響き、都市がきらめく空間へ「W. ユージン・スミスとニューヨーク ロフトの時代」が3/17(火)より東京都写真美術館で開催
本展は、第二次世界大戦の取材や〈水俣〉シリーズでも知られるスミスが、1954年に『ライフ』誌を離れ、ニューヨーク・マンハッタンのロフトに移り住んだ後の活動に焦点を当てた日本初の展覧会。セロニアス・モンクやマイルス・デイヴィスらが出入りし、アートと音楽が交錯した創造の空間で、スミスはジャズ・ミュージシャンたちのセッション、都市の光と影、そして日常の断片をレンズに収めた。
展示は5章構成で、〈ピッツバーグ〉や〈水俣〉などの代表的シリーズに加え、〈私の窓から時々見ると…〉〈ロフトから〉〈ジャズとフォークのミュージシャンたち〉など、ロフト時代の作品群を網羅。特に〈ジャズとフォークのミュージシャンたち〉では、強いコントラストやブレを活かした実験的手法により、音楽の緊張感と躍動が視覚化されている。
また、アリゾナ大学のW. ユージン・スミス・アーカイブから借用した資料や、ロフトの壁を再現したインスタレーション、アイリーン・美緒子・スミスらによるシンポジウムも予定され、写真だけでなく、空間・言葉・音楽を通じてスミスの思考に触れることができる。
記録と表現、報道と芸術。その狭間で模索を続けた写真家のまなざしに出会い、都市と身体が響き合う空間を体験してほしい。

W. ユージン・スミス《セルフ・ポートレイト》 1957年頃 ©1957, 2025 The Heirs of W. Eugene Smith 画像提供: Center for Creative Photography, The University of Arizona: W. Eugene Smith Archive
【作家プロフィール】
W. ユージン・スミス(1918–1978)
アメリカ・カンザス州ウィチタ生まれ。『ライフ』誌の特派員として第二次世界大戦を取材後、〈カントリー・ドクター〉〈シュヴァイツァー〉〈水俣〉など数々のフォト・エッセイを発表。写真と文を組み合わせた表現形式で注目され、フォト・エッセイの第一人者として知られる。
【開催情報】
展覧会名:W. ユージン・スミスとニューヨーク ロフトの時代
会期:2026年3月17日(火)– 6月7日(日)
会場:東京都写真美術館 2階展示室
住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
開館時間:10:00 – 18:00(木・金は20:00まで)
休館日:毎週月曜日(ただし5月4日[月]は開館、5月7日[木]は休館)
観覧料:
一般 700円(560円)
学生 560円(440円)
高校生・65歳以上 350円(280円)
※( )内は団体・映画鑑賞券提示・各種カード割引適用料金
※中学生以下、障害者手帳をお持ちの方と介護者(2名まで)は無料
※第3水曜日は65歳以上無料
※3月17日~4月5日は「ウェルカムユース2026」キャンペーンにより18歳以下無料
公式サイト
Instagram:@topmuseum


