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「Semis(スミ)」に宿る命のかたち——ガラ・エスペルが紙で紡ぐ儚くも美しい時間、10/31(金)よりDESIGNART TOKYOで開催

Oct 31, 2025
2025年10月31日(金)から11月9日(日)まで、東京・渋谷のMEDIA DEPARTMENT TOKYOにて、建築家兼デザイナーのガラ・エスペルによるエキシビション「Semis ─ 紙から生命へ」が開催される。本展は、アンスティチュ・フランセ東京の支援のもと、DESIGNART TOKYOの一環として実施される。

「Semis(スミ)」に宿る命のかたち——ガラ・エスペルが紙で紡ぐ儚くも美しい時間、10/31(金)よりDESIGNART TOKYOで開催

Oct 31, 2025 - NEWS
2025年10月31日(金)から11月9日(日)まで、東京・渋谷のMEDIA DEPARTMENT TOKYOにて、建築家兼デザイナーのガラ・エスペルによるエキシビション「Semis ─ 紙から生命へ」が開催される。本展は、アンスティチュ・フランセ東京の支援のもと、DESIGNART TOKYOの一環として実施される。

発表されるのは、紙でありながら植物へと変容するオブジェ『Semis(スミ)』。「Semis」はフランス語で「種」や「種まき」を意味し、有機的な彫刻に種子が宿され、水を与えることで命が芽吹き、やがて草花となっていく。芽吹き、蕾をつけ、花開く過程で、オブジェは徐々にその姿を薄れさせ、最終的には土に還る。ガラ・エスペルの探究は、モノの永続性への疑問を起点に、「はかなさ」や「再生」というテーマを浮かび上がらせる。

会場では、植物の命が芽生え変化していくさまざまな段階のオブジェが展示され、訪れる者を自然と人工、創造と分解、アートとデザインの交差点へと誘う。作品の素材には、分解可能で植物を育むために開発された特製の「シードペーパー」が使用されており、その繊細さや透明感、触感までもが来場者の感覚に訴えかけてくる。

また『Semis(スミ)』は、誰でも手で組み立てられるフラットな紙の形状から成り立っており、折ったり切ったりする工程を通して、生命が立ち上がる瞬間を追体験できる構造となっている。

自然界の原則から着想を得たそのフォルムは、種子や葉、茎といった植物の構造の美しさと機能性を織り交ぜ、彫刻としてのミニマルな魅力も併せ持つ。ガラ・エスペルは素材の研究、形状の設計、そして社会や自然への問いかけまで、全方位的なアプローチで本作に取り組んでいる。

オブジェが育ち、朽ちてゆくその姿は、静けさの中に豊かな時間を漂わせながら、私たちの「自然との距離」をそっと揺さぶってくる。

【プロフィール】
ガラ・エスペル(Gala Espel)
パリと東京を拠点に活動する建築家兼デザイナー。スイスのECAL卒業。在学中にnendo主催のコンペに優勝し、日本でのプロジェクトを開始。シャネルの「le19M」オープニング装飾や、フランス文化省・ニューヨークの「ヴィラ・アルベルティーヌ」レジデンシー参加など、国際的に活動を展開。近年では、産業とクラフト、モノと人の関係性に焦点を当てた作品を多く手がけている。
Instagram:@galaespel

【開催情報】
展覧会名:Semis ─ 紙から生命へ
会期:2025年10月31日(金)〜11月9日(日)
会場:MEDIA DEPARTMENT TOKYO 3F(東京都渋谷区宇田川町19-3 3F
時間:10:00〜19:00
観覧料:無料
WEB:https://designart.jp/
Instagram:@designart_tokyo

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