日本初個展、時間の層を削り出すアーロン・デメッツ「Only Counting the Winters」が2/28(土)より開催
1972年、イタリア・ヴァル・ガルデーナ生まれのアーロン・デメッツは、長い木彫の歴史を持つ土地に根ざしながら、伝統的な木彫技術を現代彫刻へと更新してきた作家だ。ヴェネツィア・ビエンナーレに3度出展し、世界各地で作品を発表してきた。具象的なライフサイズ彫刻で知られる一方、近年は小〜中サイズの抽象木彫へと領域を広げ、素材そのものが抱える時間や物質性へと視線を深めている。

Untitled, 2025年, Wood and acrylic, 56 × 21 × 14.5 cm

Richtungswechsel, 2024年, Wood and acrylic, 63 × 19 × 3 cm

Untitled, 2024年, Wood and acrylic, 21 × 13 × 10 cm
本展で紹介される作品は、19世紀後半にイタリア・アルト・アディジェの植林地から回収されたセコイア材を用いて制作されている。デメッツは、年輪のうち柔らかな春目を削ぎ落とし、硬く目の詰まった冬目のみを残すという独自の手法を採る。削るという行為は、形をつくるための工程であると同時に、時間を選び取る行為でもある。
成長と老化、蓄積と消失といった時間の層は、「冬」というメタファーを通して静かに輪郭を帯びる。わずかな層の積み重ねが巨木を形成してきた事実、そして自然の構造体を支える繊細な層に潜む脆さと強靭さ。その均衡が、彫刻の内部から静かに立ち上がる。そこにあるのは造形の美しさだけでなく、木そのものが抱えてきた歳月の重なりだ。
【プロフィール】
アーロン・デメッツ
1972年イタリア、ヴァル・ガルデーナ生まれ。14歳より地元の美術学校にて伝統的な木工芸を修め、その後ドイツ・ニュルンベルク美術アカデミーを卒業。
主な展示に、グループ展「Künstlerhaus Wien」現代美術館(2025年・ウィーン)、個展「Autarchia」ナポリ国立考古学博物館(2018年・ナポリ)、個展「I am」アルプ美術館 Arp Museum Bahnhof Rolandseck(2014年・レマーゲン)など。2009年、2011年、2022年にはヴェネツィア・ビエンナーレに出展。
Instagram:@demetzaron
【開催情報】
展覧会名:アーロン・デメッツ「Only Counting the Winters」
会期:2026年2月28日(土)― 4月3日(金)
※2月28日(土)は15時より開廊
オープニング・レセプション:2026年2月28日(土)17:00-19:00(作家在廊)
会場:104GALERIE(〒153-0042 東京都目黒区青葉台1-20-4 FORCEビルB1F)
営業時間:11:00 - 17:00
休業日:日曜・祝日
URL:https://104galerie.com/
Instagram:@104galerie