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21世紀の想像力をめぐる旅「コレクション2」、11/1(土)から国立国際美術館で開催

Oct 27, 2025
国立国際美術館(大阪・中之島)では、2025年11月1日(土)から2026年2月15日(日)まで、「コレクション2」を開催する。

21世紀の想像力をめぐる旅「コレクション2」、11/1(土)から国立国際美術館で開催

Oct 27, 2025 - NEWS
国立国際美術館(大阪・中之島)では、2025年11月1日(土)から2026年2月15日(日)まで、「コレクション2」を開催する。

本展は、特集展示「21世紀の想像力」と通年展示「コレクション・ハイライト」の二部構成で、21世紀に生まれた現代美術の歩みを見つめ直す内容となっている。

20世紀の終わりからおよそ四半世紀。社会の構造や価値観が劇的に変化する中で、アーティストたちは何を見つめ、どのようにこの時代を描いてきたのか。本展は、その問いに応えるように、2000年以降に制作された国内外の作品を幅広く紹介する。

特集展示「21世紀の想像力」は3章構成。

「1.変貌する世界のイメージ」では、人間が確かな生の基盤を見失いつつある現代において、世界そのものの輪郭が揺らぐ感覚を見つめる。リチャード・タトルのワイヤーメッシュを用いた作品や、エルヴィン・ヴルムの衣服をまとった彫刻など、従来の美術の枠組みを軽やかに超える海外作家たちの表現が並び、21世紀における「現実」のかたちを問いかける。

ジョージェ・オズボルト《お目にかかれて嬉しいです》2009年 国立国際美術館蔵 ©Djordje Ozbolt, Courtesy of TARO NASU

「2.ありきたりな日常の裏側」では、20世紀の大きな物語の終焉を経て、それぞれが個として世界に向き合う時代の眼差しを探る。伊庭靖子が描くコーヒーカップや、今井麗による玩具に満ちた画面など、身近な光景の中に新しい時代の兆しを見出す作品が並ぶ。日常の小さな気づきの積み重ねが、21世紀の感性をそっと浮かび上がらせる。

長谷川繫 2006年 国立国際美術館蔵 ©HASEGAWA Shigeru

そして「3.プラトーの彼方へ」では、今井俊介、横山奈美、中山玲佳ら新世代の作家たちが登場する。人類が次の段階へと進む予感のなかで、彼らはそれぞれの表現を通じて“プラトー=高原”の先に広がる地平を見つめる。抽象や素材の探求を通して、未来を思索するまなざしが立ち上がる章だ。

棚田康司《入道雲の少年》2007年 国立国際美術館蔵 撮影:福永一夫 ©TANADA Koji, Courtesy of Mizuma Art Gallery

津上みゆき《View - at 11:15 am.,30 Mar., 06-09 》2009 年 国立国際美術館蔵 ©Miyuki Tsugami

通年展示「コレクション・ハイライト」では、ポール・セザンヌやマックス・エルンストをはじめ、ヨーゼフ・ボイス、村上隆、モーリーン・ギャレス、マリア・ファーラなど、時代とともに進化する館のコレクションを紹介。近代から現代へと連なる美術の流れが、重層的に浮かび上がる。

マリア・ファーラ《テラスのある部屋》2021年 国立国際美術館蔵 ©Maria Farrar, Courtesy of the artist and Ota Fine Arts

モーリーン・ギャレス《レイト・オーガスト》2024年 国立国際美術館蔵 Photo:KEI OKANO, Courtesy of the artist and MISAKO & ROSEN

過去を振り返りながら、今この瞬間に立ち上がる「未来への想像力」。その輪郭に触れたとき、21世紀という時代の鼓動が静かに響き出す。

【出品作家】
特集展示「21世紀の想像力」
アントン・ヘニング、ヴァルダ・カイヴァーノ、ヴィック・ムニーズ、エルヴィン・ヴルム、オスカー・トゥアゾン、シュテファン・バルケンホール、ジョージェ・オズボルト、スン・ユエン&ポン・ユー、ツァオ・フェイ、マルレーネ・デュマス、ミリアム・カーン、リチャード・オードリッチ、リチャード・タトル、伊庭靖子、今井麗、小川信治、小林孝亘、須田悦弘、高柳恵里、田中功起、長谷川繫、藤原康博、正木隆、森千裕、Mr.、今井俊介、小沢さかえ、鬼頭健吾、杉戸洋、棚田康司、津上みゆき、中山玲佳、丸山直文、山本桂輔、横山奈美

通年展示「コレクション・ハイライト」
ジャン ( ハンス )・アルプ、アンディ・ウォーホル、エミリー・カーメ・ウングワレー、マックス・エルンスト、オノ・ヨーコ、河原温、モーリーン・ギャレス、ジョゼフ・コーネル、ポール・セザンヌ、リュック・タイマンス、ニコラ・ド・スタール、ソピアップ・ピッチ、マリア・ファーラ、ヨーゼフ・ボイス、キム・ボム、ミヒャエル・ボレマンス、アグネス・マーチン、ジョアン・ミッチェル、村上隆、ヤノベケンジ、ロレッタ・ラックス、シェリー・レヴィーン
※変更となる場合があります

【開催情報】
展覧会名:コレクション2
会期:2025年11月1日(土)‒ 2026年2月15日(日)
会場:国立国際美術館 地下2階展示室(〒530-0005 大阪市北区中之島4-2-55
開館時間:10:00 ‒ 17:00(金曜は20:00まで、入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(11月3日、11月24日、1月12日は開館)、11月4日、11月25日、1月13日、年末年始(12月28日–1月5日)
観覧料:一般 430円(団体220円)、大学生 130円(団体70円)
※高校生以下・18歳未満・65歳以上無料(要証明)
※心身に障がいのある方と付添者1名無料(要証明)
※夜間割引(金曜17:00–20:00):一般 250円、大学生 70円
※特別展「プラカードのために」(同会期)の観覧券で入場可能
無料観覧日:11月1日(土)、11月3日(月・祝)、11月15日(土)、11月16日(日)、12月6日(土)、1月10日(土)、2月7日(土)
主催:国立国際美術館
協賛:公益財団法人ダイキン工業現代美術振興財団
お問い合わせ:06-6447-4680(代表)
公式サイト:https://www.nmao.go.jp/

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