KOSAKU KANECHIKAにて「來來往往」が開催、古美術と現代アートが交差する企画展
古代から近世に至るまで幅広い時代の東洋陶磁を取り扱う平野古陶軒とのコラボレーションにより、中国美術や高麗・李朝陶磁などの古美術作品に、青木豊、沖潤子、桑田卓郎、佐藤允、十三代 三輪休雪、舘鼻則孝、アナ・ベナロヤ、ダン・マッカーシーの作品を加えた約20点によって展示空間を構成する。
1936年に初代・平野龍治が創業した平野古陶軒は、国内外を問わず、多くの美術館や個人コレクターに東洋陶磁を紹介してきた。唐から明にかけての中国陶磁を中心に取り扱い、また青銅器や鍍金仏といった金石に関しても精通している。この長年の経験と海外との深いつながりを背景に、希少な作品も多く取り揃え、韓国美術として知られる朝鮮陶磁においても、高麗から李朝まで、小品を含めて自らの眼で選び抜いた作品を紹介している。本展では、中国・漢や唐の時代の彫刻を含む貴重な陶磁器を展示している。
また今回は、ニューヨーク出身の作家アナ・ベナロヤの作品を、ギャラリーで初めて紹介する。ベナロヤは、筋肉質で力強い女性像を描くことで、伝統的な女性像を覆す。女性の視点や欲望、クィア的感覚を表現し、コミックやカートゥーンに影響を受けた鮮やかでグラフィカルなスタイルを特徴とする。歪んだ身体や強調された筋肉が、強さと個性、そして大胆な魅力を放つと同時に、優しさや遊び心の片鱗も垣間見せ、女性らしさを再定義する。
本展「來來往往」では、ギャラリーアーティストによる現代作品と、東洋陶磁に精通する平野古陶軒の古陶磁が一堂に会する。異なる時代、素材、背景をもつ作品同士が出会い、行き来し、響き合うことで、対話的な展示空間を構成する。過去と現代が響き合う交差点にて、新たな視点を切り拓く本展を、ぜひこの機会にご高覧いただきたい。

《Naked fruit》 2025
© Ataru Sato, Photo by Osamu Sakamoto
Courtesy of KOSAKU KANECHIKA

《Black + Brown TeaPot Set》 2025
© Dan McCarthy, Photo by Osamu Sakamoto
Courtesy of KOSAKU KANECHIKA

《三彩⼥官俑》 唐時代
Photo by Osamu Sakamoto
Courtesy of HIRANO KOTOKEN

《Tablecloth》 2025
© Junko Oki, Photo by Osamu Sakamoto
Courtesy of KOSAKU KANECHIKA

《エル キャピタン Ⅸ》 2024
© Miwa Kyusetsu XIII, Photo by Osamu Sakamoto
Courtesy of KOSAKU KANECHIKA

《Descending Painting》 2025
© NORITAKA TATEHANA K.K.,
Photo by Osamu Sakamoto
Courtesy of KOSAKU KANECHIKA

《Untitled》 2021
© Takuro Kuwata, Photo by Kei Okano
Courtesy of KOSAKU KANECHIKA

《Untitled》 2025
© Yutaka Aoki, Photo by Osamu Sakamoto
Courtesy of KOSAKU KANECHIKA
「來來往往」
会期:2025年8月23日(土)− 10月4日(土)
出展作家:⻘⽊豊、沖潤⼦、桑⽥卓郎、佐藤允、⼗三代 三輪休雪、舘⿐則孝、アナ・ベナロヤ、ダン・マッカーシー
会場:KOSAKU KANECHIKA
住所:東京都中央区京橋1-7-1 TODA BUILDING 3F
開廊時間:11:00–19:00(日・月・祝は休廊)
観覧料:無料
公式サイト:https://kosakukanechika.com
