フィンランド発のラグブランドSERA HELSINKIのエキシビジョンが9/15(金)日本初開催
アフリカの角に位置し、かつて数々の古代文明が栄えた国「エチオピア」。何百年も続くエチオピアの伝統に従って作られる、手織ウールラグの美しさと機能性の発信。そして現地住⺠の抱える、貧困や障害者の現状を変えたいという願いから、フィンランドのラグブランド<SERA HELSINKI>は設立された。
エチオピアの高地で、自然の中を自由に歩き育った羊毛の糸は、熱湯と石鹸で洗われ、化学処理(染色・漂白)を行わず自然色のまま作られる。数百年と続く伝統的な技法に従って、全ての工程は手作業によって、一点一点に膨大な時間を掛けて織り上げられている。
また、そんなブランドの理念に感銘を受け、Marimekko(マリメッコ)のクリエイティブディレクターを務めた Samu-Jussi Koski(サム・ユッシ・コスキ)を筆頭に、フィンランドの数々のデザイナーがプロジェクトに参加。彼らの手によって生み出された現代の北欧デザインも大きな魅力の一つだ。
今回「stoop」では 9月9日(土)から、そんなエチオピア伝統のクラフトマンシップと、北欧デザインとの融合によって社会問題の解決策を目指す、セラ・ヘルシンキの日本初となるエキシビジョンを開催。エチオピアを取り巻く現状から、伝統的なラグの製作プロセス、北欧デザインの魅力までをボーダレスに展示することにより、プロダクト背景と共に、美しいラグの魅力を見ることができる。
エチオピアの社会問題の解決のための取り組み
エチオピアでは、極度の貧困にあえぐ⼈々の5分の1が障害を抱えている。また、アフリカの多くの⽂化では、⾮常に強い差別や偏⾒が障害者に向けられてた。セラ・ヘルシンキは、このような⼈々がコミュニティの才能ある⼀員であり、美しく⼈気のある製品を⽣み出せる事を⽰したいと語っている。
そのために、彼⼥たちは村々を⼀軒⼀軒訪ね歩き、障害を持つ⼈々を探し続けている。2021年までに300⼈の障害者を⾒つけ、彼らにラグに使う⽑⽷の梳き⽅と紡ぎ⽅を教えている。様々な団体と協⼒し職⼈たちに技術や⼈権を教えることで、彼らが地域社会の⼀員として活動し、⼒を発揮できるように努めている。
製品の⽣産背景は、最初から最後まで完全に透明。天然素材とオーガニック素材の原産地を把握し、⽺の飼育から⽷紡ぎ、ラグの織り上げに⾄るまで、⽣産⼯程全体を注意深く確認している。その為、オーダーした人には現地から、納品されるラグの製造⼯程を収めた動画や画像が定期的に届く。
デザインへの愛と、より良い未来を創造したいという願いから⽣まれた セラ・ヘルシンキ。伝統的なプロセスを踏みながら、多⼤な時間をかけ、⼈々の⼿仕事から⽣まれるプロダクトの魅⼒は何物にも変え難いものとなっている。⾃然と⼈間への尊敬、伝統と⾰新の融合。こうして⽣まれた美しいラグの数々を、その背景に流れる物語と共に感じることができるエキシビジョンとなっている。
<展示商品アイテム例>
マリメッコのクリエイティブディレクターを務めた Samu-Jussi Koski(サム・ユッシ・コスキ)による “E-1027” ウールラグ
Anna Pirkola(アンナ・ピルコラ)デザインの“SAARISTO” コレクションより “VALLI” ウールラグ
SERA HELSINKI 展
会期:9月15日(金)〜 10月1日(日)
オープン:火・水・金・土・日曜+祝祭日(12時〜19時)
クローズ:月・木
会場:stoop / 住所:東京都江東区白河2-5-10 清澄白河駅B2出口より徒歩3分