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HOSOO GALLERYで「Theaster Gates: Glorious Robe」展が開催、衣服と器に記憶を織り込む

Apr 9, 2026
「Theaster Gates: Glorious Robe(グロリアス・ローブ)」が、2026年4月11日(土)から8月30日(日)まで、HOSOO GALLERYで開催される。シアスター・ゲイツ(Theaster Gates)と<HOSOO(ホソオ)>のコラボレーションによって生まれた新作群を中心に、衣服、器、音、アーカイヴを横断しながら構成される展覧会だ。

HOSOO GALLERYで「Theaster Gates: Glorious Robe」展が開催、衣服と器に記憶を織り込む

Apr 9, 2026 - NEWS
「Theaster Gates: Glorious Robe(グロリアス・ローブ)」が、2026年4月11日(土)から8月30日(日)まで、HOSOO GALLERYで開催される。シアスター・ゲイツ(Theaster Gates)と<HOSOO(ホソオ)>のコラボレーションによって生まれた新作群を中心に、衣服、器、音、アーカイヴを横断しながら構成される展覧会だ。

シアスター・ゲイツは、陶芸、彫刻、音楽、パフォーマンス、建築的介入や都市開発まで幅広い領域で活動し、失われつつある空間や歴史、儀礼、アーカイヴに新たな視点を与えてきた。一方の<HOSOO>は、1688年に京都・西陣で創業して以来、伝統的な染織文化を背景にしながら革新的なテキスタイルを手がけてきた。両者は2024年の森美術館「シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝」をきっかけに協働を重ねており、その対話の延長にある表現が本展で紹介される。

展覧会の核となるのは、アフリカの伝統衣装「ダシキ」と日本の「着物」という異なる服飾文化の系譜から生まれた「Dashikimono(ダシキモノ)」。西アフリカに起源を持ち、1960年代のアメリカではブラック・パワー運動の象徴として広がったダシキと、日本のフォークロアや工芸文化を背負う着物。その二つを重ね合わせることで、衣服を装いとしてだけでなく、共同体の記憶や歴史を宿すものとして捉え直している。

ゲイツの実践において繰り返し扱われてきた「Vessel(器)」も、本展の重要な要素となる。器は実用品にとどまらず、歴史、文化、思想、集いの場、そして精神を内包するものとして位置づけられてきた。本展では、世代を超えて受け継がれてきた儀礼や工芸、祭祀の歴史を背景に、衣服と器を通して共同体の文化や時間に目を向ける構成となっている。

シアスター・ゲイツ《Obi》「1965:マルコム・イン・ウィンター:翻訳の試み(1965: Malcolm in Winter: A Translation Exercise)」展、2025年、ホワイト・キューブ・バーモンジー © Theaster Gates and White Cube. Photo: Ollie Hammick

もうひとつの見どころは、黒人解放運動の歴史を帯に織り込んだ「Obi」シリーズ。マーティン・ルーサー・キング牧師、マルコムX、メドガー・エヴァーズらを追悼し、象徴的なフィストマークと指導者たちの没年が織り込まれている。日本の伝統的な装束である帯を、共同体の記憶と追悼を託す媒体として用いた作品群だ。これらの作品の背景には、ジャーナリスト・翻訳家の長田衛とパートナーの石谷春日が執筆・収集した、マルコムXに関するアーカイヴがある。ゲイツはその資料群に共鳴し、芸術や美学が政治的、思想的、文化的遺産の形成にどう関わりうるのかを問い続けてきた。 

会場ではこのほか、ゲイツが作陶した「Vessel」を茶入の仕覆のように織物で覆った新作や、森美術館「アフロ民藝」展に出品された「Banner」「Kimono」の再制作・再展示も紹介される。さらに、2025年に収録された石谷春日による朗読音源、津軽三味線奏者・小山豊によるゴスペルの演奏も日本で初公開される。工芸、音、記憶が交差する展示として、多面的な内容になりそうだ。

 

プロフィール

Portrait of Theaster Gates at his studio in Chicago, 2024. Photo: Lyndon French Courtesy of Theaster Gates Studio

シアスター・ゲイツ(Theaster Gate)
コンセプチュアル・フォーマリズム、彫刻、空間理論、ランドアート、パフォーマンスなど、多様な領域を横断しながら活動するアーティスト。これまで評価されてこなかったブラック・カルチャーに関わるオブジェやコレクション、アーカイヴ、さらには場所そのものに着目し、それらを収集・再編成することで、価値や場所をめぐる既存の枠組みに問いを投げかけてきた。近年の主な展覧会に、スマート美術館(シカゴ、2025–2026年)、アルバカーキ財団(シントラ、ポルトガル、2025年)、森美術館(東京、2024年)など。近年の主な受賞歴に、グッゲンハイム・フェローシップ(2025年)、イサム・ノグチ賞(2023年)、ナショナル・ビルディング・ミュージアム ヴィンセント・スカリー賞(2023年)などがある。
ウェブサイト:https://www.theastergates.com/
Instagram:@theastergates

開催情報
「Theaster Gates: Glorious Robe」
会期:2026年4月11日(土)–8月30日(日)
会場:HOSOO GALLERY(京都市中京区柿本町412 HOSOO FLAGSHIP STORE 2F
開館時間:10:30–18:00(祝日・年末年始を除く、入場は閉館の15分前まで)
入場料:無料
電話:075-221-8888
ウェブサイト:www.hosoogallery.jp
Instagram:@hosoogallery

  • Text & Edit : Y.O(QUI)

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