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テクノロジーが身体を離れて漂い出す、やんツー個展「浮遊する器官」がBUGで開催

Feb 13, 2026
「アートセンター BUG」にて、2026年2月25日(水)から4月5日(日)まで、やんツー個展「浮遊する器官」が開催される。AIやドローンといった現代のテクノロジーを用いながら、人間の身体性や主体性を問い続けてきたやんツーによる新作個展である。

テクノロジーが身体を離れて漂い出す、やんツー個展「浮遊する器官」がBUGで開催

Feb 13, 2026 - NEWS
「アートセンター BUG」にて、2026年2月25日(水)から4月5日(日)まで、やんツー個展「浮遊する器官」が開催される。AIやドローンといった現代のテクノロジーを用いながら、人間の身体性や主体性を問い続けてきたやんツーによる新作個展である。

本展のタイトル「浮遊する器官」は、本来は有機的な身体に結びついていた「器官」がテクノロジーとして外部化され、身体から切り離されたまま再配置される状態を指している。背景には、哲学者ベルナール・スティグレールが提唱した「一般器官学」の思想がある。技術とは単なる道具ではなく、人間存在を根底から支える“外在的な器官”であり、感覚や思考、さらには社会構造そのものをも組み替えてきた存在だという考え方だ。

会場では、AIを搭載したドローンとカタパルト(投石器)が言葉を交わし、その対話に応じて動作する演劇形式の新作を発表する。天井高7.2メートルというBUGの空間を活かし、実際に戦地でも使用されているDJI社のドローン「Mavic 3」が飛行する一方で、古代の兵器であるカタパルトが対峙する。最新技術と原始的な兵器という対照的な存在が、土地に刻まれた暴力の記憶や、巨大テック企業によって加速する現代社会の構造をめぐり、それぞれの立場から言葉を投げ合う。

観客はネットや金網越しに両者の緊張関係を見守り、上演時間外には金網の内側に入り、資料やカタパルトが投擲したものを間近で見ることができる。身体から切り離された器官が宙づりのように配置される状況は、可能性と危うさの両方をはらみながら、私たち自身の感覚や倫理へと静かに揺さぶりをかけてくる。

技術に身を委ねることと、そこから距離を取ること。そのあいだを行き来するような体験が会場に漂っている。

【過去作品画像】

《永続的な一過性》 Installation in Progress 2025年、Photo by CHOI YEON KEUN, Cour tesy of Nam June Paik Ar t Center

《現代の鑑賞者》 Modern Spectator 2018年、Photo by Rakutaro Ogiwara

《鑑賞から逃れる》 Couldn't See Wel、2019年 Photo by Shinya Kigure

【作家プロフィール】
やんツー / yang02
1984年、神奈川県生まれ。絵を描く、鑑賞する、作品を設置・撤去するといった美術制度にまつわる行為を機械に代替させるインスタレーション作品で知られる。近年は、テクノロジーの利便性や合理性の背後に潜む政治性や暴力性をテーマに制作。
文化庁メディア芸術祭アート部門新人賞(2012)、同優秀賞(2018)を受賞。近年の主な展覧会に「MOTアニュアル2023」(東京都現代美術館)、「六本木クロッシング2022展:往来オーライ!」(森美術館)など。
Instagram:@yang02

【開催情報】
展覧会名:やんツー個展「浮遊する器官」
会期:2026年2月25日(水)〜4月5日(日)
会場:BUG
住所:東京都千代田区丸の内1-9-2 グラントウキョウサウスタワー1F
開館時間:11:00–19:00
休館日:火曜
入場料:無料
主催:BUG
公式サイト
Instagram:@bugart_tokyo

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