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伝統とユーモアが交錯する彫刻世界、田島享央己「This Boy」が10/24(金)よりgallery UG Tennozで開催

Oct 18, 2025
2025年10月24日(金)から11月15日(土)まで、東京・天王洲のgallery UG Tennozにて、田島享央己による個展「This Boy」が開催される。会場となるgallery UG Tennozでは5回目となる本展では、田島の木彫作品に加え、平面作品の新作が披露される。

伝統とユーモアが交錯する彫刻世界、田島享央己「This Boy」が10/24(金)よりgallery UG Tennozで開催

Oct 18, 2025 - NEWS
2025年10月24日(金)から11月15日(土)まで、東京・天王洲のgallery UG Tennozにて、田島享央己による個展「This Boy」が開催される。会場となるgallery UG Tennozでは5回目となる本展では、田島の木彫作品に加え、平面作品の新作が披露される。

田島享央己は、仏師の家系の五代目として生まれ、幼少期より芸術に親しんできた。木彫を軸にしながらも、ドローイングや陶など多様な素材と表現を通して、ジャンルを横断した独自の世界観を築いてきた作家だ。

「This Boy」と題された本展では、象徴的なフォルムと繊細な質感を併せ持つ木彫作品に、近年力を注いでいる平面作品が加わる。ユーモラスでありながらもどこか緊張感を漂わせる造形は、鑑賞者の想像力を呼び覚まし、心に静かな波紋を広げていく。

「無垢の影に」
作為を退けたとき、そこに恐ろしいほど素朴な気配が立ちのぼる。
私はその気配に触れたくて彫る。
「かわいい」と呼ばれる像たち。
だが、その奥に潜むのは愚直さであり、技巧を脱ぎ去った仮面である。
つたなきものの奥に、力はひそむ。単純の底に、構造は息づく。
道化は、なお真剣に音を奏でる。その違和感にこそ、核がある。
寂しさ。怒り。祈り。涙。戸惑い。笑い。
相反するものを抱えた姿に、私は彫刻の本質を見ている。
田島享央己(個展「This Boy」に寄せて)

「無垢の影に」と題されたステートメントには、技巧の先にある“つたなきもの”へのまなざしと、そこにひそむ構造や感情のうねりが綴られている。彫るという行為を通じて立ち上がる存在たちは、かわいらしさの裏に愚直さや寂しさ、祈りといった多様な情感をはらみながら、静かに語りかけてくる。

技巧と記憶、軽やかさと深みが交差する田島の表現は、現代における彫刻の可能性を更新するまなざしに満ちている。

無垢で滑稽な“彼ら”に出会ったとき、あなたの心にもきっと何かが立ち上がるだろう。

田島享央己
1973年千葉県生まれ。2000年、愛知県立芸術大学美術学部彫刻科卒業。仏師の家系に生まれ、伝統技術に根ざしながらも、木彫、陶、平面、ドローイングと幅広い表現を行う。近年の主な個展に「Out of Line -The Doodles of Tajima」(2025, gallery UG Osaka Umeda)、「Don’t Worry」(2025, 大丸東京)、「I Believe in You」(2024, gallery UG Tennoz)など。アートフェア東京、VOLTA NEW YORKなど国内外のフェアにも多数出展。
Instagram:@shidokou

田島享央己「This Boy」
会期:2025年10月24日(金)~11月15日(土)
会場:gallery UG Tennoz
住所:〒140-0002 東京都品川区東品川1-32-8 TERRADA ART COMPLEXⅡ 2F
開館時間:お問い合わせください
休廊日:日・月
観覧料:無料
公式サイト
Instagram:@galleryug

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