1968年、米国オハイオ州に生まれたトッド・ハイドは、現在サンフランシスコのベイエリアを拠点に活動する写真家。これまでに十数冊の写真集を刊行し、その作品は世界各国の50を超える美術館やプライベートコレクションに収蔵されてきた。

本展は、ハイドが25年間にわたり撮影してきた「郊外の光と影」に焦点を当てた回顧的な内容となっている。自身の記憶と結びつくイメージを求めて幾度も繰り返されたロードトリップ。そこから立ち上がる風景は、どこか既視感を帯びながらも、静謐でミステリアスな空気をまとっている。

#10276, 2011, 20 x 24 inch, archival pigment print ©︎Todd Hido, Courtesy of Akio Nagasawa Gallery

#10574-A, 2011 ©︎Todd Hido, Courtesy of Akio Nagasawa Gallery

#4313, 2005 ©︎Todd Hido, Courtesy of Akio Nagasawa Gallery

Collage #24, 2025 ©︎Todd Hido, Courtesy of Akio Nagasawa Gallery

一見、均質で平穏に見えるアメリカの郊外。その裏にひそむ不穏さや儚さを、ハイドは独自の色彩と光の操作によって巧みに映し出す。タイトルにもある「光と影」は、単なる物理現象を超え、記憶、時間、空間、そして内面世界をも照らし出す鍵となる。

過去25年間にわたって撮りためられてきた風景の中から、記憶と感情に触れる厳選の作品が揃う。変化し続ける時代の空気と、どこか変わらずに漂う心象風景とが交錯し、記憶の層に静かに触れてくるような構成だ。

また、会期初日の10月10日（金）には、作家本人によるサイン会も開催される。対象書籍を予約した来場者には、本人から直接作品集が手渡される特別な機会となる。

心の奥にふと差し込む一筋の光。その瞬間を封じ込めたようなイメージの数々を、銀座のギャラリーでじっくりと味わってほしい。

【作家プロフィール】
トッド・ハイド（Todd Hido）
1968年、米国オハイオ州生まれ。ロードトリップを通じて自身の記憶と結びつく風景を撮影し、独特の色彩と共にアメリカ郊外の静けさと不安定さを表現する。作品はゲッティ美術館、ホイットニー美術館、サンフランシスコ近代美術館など、世界50館以上に収蔵。アルル国際写真フェスティバル（2023、2025）でも紹介された。主な写真集に『House Hunting』（2001）、『Excerpts from Silver Meadows』（2013）、『Bright Black World』（2018）、『The End Sends Advance Warning』（2024）など。
WEBサイト：http://www.toddhido.com/
Instagram：@toddhido_

【開催情報】
展覧会名：「Light and Shadow in the Suburbs: selections from 25 Years」
会期：2025年10月10日（金）〜11月29日（土）
開館時間：火曜〜土曜 11:00〜19:00（※土曜 13:00〜14:00はCLOSED）
休館日：日曜・月曜・祝日
会場：Akio Nagasawa Gallery Ginza
住所：〒104-0061 東京都中央区銀座4-9-5 銀昭ビル6F
公式ページ：https://www.akionagasawa.com/exhibition/todd-hido/
Instagram：@akio_nagasawa_gallery

【関連イベント】
日時：2025年10月10日（金）17:00〜
会場：Akio Nagasawa Gallery Ginza
内容：対象書籍をご予約いただいた方に、作家がその場でサインを入れ、直接お渡しします。
対象書籍：
・『The End Sends Advance Warning』
・『One Picture Book Two #34』（2023）
・『House Hunting』
・『One Picture Book Two #20』（2020）
（すべてNAZRAELI PRESS刊）
お問い合わせ：03-6264-3670 ／ info@akionagasawa.com
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