スイスのスポーツブランドOn、革新的なランニングシューズを日本で初めて一般発売
この「LightSpray™」技術は、スイス・チューリッヒのOn Labsで開発され、2024年7月から9月にかけてパリで展示イベントを開催。そのロボット技術を公開した。そして今回、ニューヨーク、パリ、上海、ソウル、そして東京の5都市で数量限定で発売した。
発売を記念して、On Flagship Store キャットストリートで限定イベントを開催した。来場者は新しいシューズを実際に試着し、<On>のイノベーションを体験した。さらに、スペシャルゲストとしてタレントとランナーのハリー杉山氏とNumber編集部NumberPREMIERディレクターの涌井健策氏が登壇。Onからは、スイス本国のイノベーション テクノロジー&リサーチチームを統括するNils Altroggeがニューヨークから参加し、プロジェクトの裏側を語った。
ハリー氏と涌井氏によるトークセッションでは、この「LightSpray™」技術や、パリでのヘレン・オビリ選手の活躍、そしてこの技術の今後の可能性などについて熱く語り合った。涌井氏は「見た目の革新性に驚いた。これこそがランニング界の本当のイノベーションだと感じた。シューズのフィット感も非常に高く、フルマラソンをこのシューズで走るのが楽しみだ。」とコメント。ハリー氏も「新しいテクノロジーは注目度が高い。日本でもトップランナーがこのシューズを履いて戦う姿が楽しみだ。自分も早く履きたい。」と期待を寄せていた。
「LightSpray™」について
新製法「LightSpray™」が注目を浴びている。これは、ロボットアームを使用して一つの工程で正確かつ高速に靴のアッパーを製造することが可能だ。超軽量の立体成型により、極薄でシームレスな製品が作れ、シューレースも不要だ。この製法を用いれば、片足のアッパーをわずか3分で製造できる。
この技術を採用した最初の商品は、高性能ランニングシューズ「Cloudboom Strike LS」だ。足にぴったりと馴染むストレスフリーのフィット感が特徴で、走行に集中できる。
LightSpray™の革新的な単一工程は、製品生産におけるサステナビリティへの道を切り開いている。完全に自動化された工程により、廃棄物の削減、CO2排出量の75%削減など、Onの他のレーシングシューズと比較して大きな効果が見込める。工程数を減らすことにより、高性能シューズ製造の高速化だけでなく、製造の現地化も視野に入れることができる。再生利用可能な単一素材を接着剤不要で結合しているため、今後、循環型製造や循環型製品への応用も考えられる。
この技術の設計やテストには、Onのアスリートたちも深く関与している。トップランナーであるヘレン・オビリ選手を始め、数々のOnアスリートがCloudboom Strike LSを履いてレースで勝利を上げている。
Cloudboom Strike LS 概要
価格: 44,000円(税込)
重さ: 170g (Men 26.5cm) , 158g (Women 24cm)
ドロップ: 4mm
「Cloudboom Strike LS」発売記念イベント
開催日:2024年10月31日(木)
開催場所: On Flagship Store キャットストリート 東京都渋谷区神宮前 5-17-27
Onについて
スポーツブランドのOnは、2010年にスイスアルプスで誕生した。同ブランドのミッションは、“動くことを通じて人の心に火を灯す”だ。同社は、ランニング、アウトドア、トレーニング、テニス、ライフスタイルといった多様な分野でプレミアムなシューズ、アパレル、アクセサリーを提供している。
ブランド設立から14年経った現在でも、その急成長を支えるのは業界の常識を覆す革新的な技術、機能美が際立つデザイン、そして循環型のモノづくりだ。Onの代表的な技術であるCloudTec®のクッショニングは世界特許を取得しており、トップクラスのプロアスリートたちの競技用シューズにも採用されている。
“Dream On.”というスピリットで夢を追い続け、現在では60か国以上に拡大し、着実にファンを増やしている。
On Flagship Store キャットストリート
2022年4月、原宿キャットストリートに世界で2番目の直営ストアとなるアジア初の旗艦店がオープンした。特筆すべきは、2階のシューズフロアに設置された「マジックウォール」だ。これは独自の隠し引き出しで、最新のシューズ全サイズが揃っている。これにより、顧客はすぐに試着でき、従来のリテール体験が一新されている。
さらに、このストアは単なる商品の陳列場所に留まらず、コミュニティハブとしての役割も果たしている。ストアアドバイザーとして活動するOnのエキスパートと交流ができるだけでなく、コミュニティが集まる場としても機能している。これは、新しい形のリテール体験を提供し、消費者とのつながりを深める試みだ。