アートディレクター、グラフィックデザイナーとして活動する田部井美奈が2018年から継続して取り組む実験的なプロジェクト［光と図形］。本展では、その最新作が空間全体を用いたインスタレーションとして公開される予定だ。光や影といったコントロールできない現象を二次元に定着させる試みは、偶然性を孕みながら独自の視覚世界をつくりあげてきた。

Design: Mina Tabei, Photo: Masaki Ogawa

さらに会場では、田部井がこれまで手掛けてきたブックデザインやパッケージ、ポスターなどの代表作も紹介される。異なる領域の仕事を通じて、「タベイミナイズム」と称される彼女のデザイン観がどのように結びついているのかを読み取ることができそうだ。

「光と図形」UTRECHT（2018）/ ©　Mina Tabei

「Mame Kurogouchi」（2023） / ©　Mina Tabei

「TADANORI YOKOO ISSEY MIYAKE 4」ISSEY MIYAKE INC.（2023） / ©　Mina Tabei

『マティス展』朝日新聞社（2023） / ©　Mina Tabei

『極北へ／石川直樹』毎日新聞出版（2018）/ ©　Mina Tabei

［光と図形］と日常的なデザインワークが一堂に並ぶ本展は、田部井美奈の思考と実践を横断的に見渡す貴重な機会となる。

【プロフィール】
田部井美奈／MINA TABEI
アートディレクター／グラフィックデザイナー。埼玉県出身。武蔵野美術大学短期大学部卒業。2003年より服部一成氏に師事し、同時にフリーランスとして活動を開始。2014年に独立し、田部井美奈デザインを設立。広告、書籍、パッケージ、展示など幅広く手がける。2019年東京ADC賞受賞。東京造形大学特任教員、女子美術大学非常勤講師。AGI会員。

【開催情報】
展覧会名：田部井美奈　光と図形と、その周辺（ギンザ・グラフィック・ギャラリー第409回企画展）
会期：2025年9月5日（金）〜2025年10月22日（水）
会場：ギンザ・グラフィック・ギャラリー（中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル1F/B1）
時間：11:00〜19:00
休館日：日曜・祝日
入場料：無料
TEL：03-3571-5206
URL：ギンザ・グラフィック・ギャラリー 公式サイト
SNS：X｜Instagram