第4回 J.M. WESTON 財団アワードが開催、靴職人の成長を支援
今年で4回目を迎えるこのインターンシップでは、日本とフランスの靴職人たちが選ばれ、2024年の9月と10月の間、それぞれに4週間ずつ日仏で最高レベルのワークショップに参加する機会が提供された。日本では、靴製造を教える専門学校やジェイエムウエストンのウェブサイトで志願者を募集し、ジェイエムウエストン・ジャパンの審議により2名が選出された。一方、フランスでは、コンパニオン・デュ・ドゥヴォワールを修行中または修了した靴職人2名が選ばれた。
研修最終日の夜には、リモージュと東京で研修を終えた各インターン生がジェイエムウエストン 青山店に集合。ここで、派遣先の一流職人の指導や自身で習得した工程の集大成となる作品の発表が行われ、4名それぞれにジェイエムウエストン ファンデーション賞が授与された。
ジェイエムウエストンは、創業120年を迎えた2011年に職人の技術訓練を支援するジェイエムウエストン財団を設立。創造と革新、そして教育に重きを置き、さまざまな形で職人の技術訓練をサポートしている。
インターンシップ参加者 プロフィール
Kento IHORI/ 庵 憲人(28歳)
靴作り教室、成型靴技術者養成校で2年間靴作りを学び、現在ではスニーカー製造メーカーで設計開発担当している。その後靴製造業のプロデューサーを目指す。オーダーメイド靴工房でアッパーメイキングの経験や海外留学経験もある。
Chisato YAMASAKI/ 山﨑 千里(33歳)
2022 年より東京都立城東職業能力開発センター台東分校製くつ科、工房などで靴作りを学び、現在はOEM/ODM 制靴会社勤務。パターンメーカーを志望しており、海外に居住経験もある。
Margaux BENGASINI(26歳)
コンパニオン・デュ・ドゥヴォワールで制靴修行中で現在3年目(最終学年)。2014年より製靴工場やアトリエなどでの実地経験、靴屋での販売経験などもあり。
Alexandre NANEIX(34歳)
コンパニオン・デュ・ドゥヴォワール修了者。ジェイエムウエストンの工場の修理部門で働きながら、イベントや店舗での職人デモンストレーションなどで実演を行うことも。ノルヴェジアンステッチを含む、ジェイエムウエストンで行う専門的な靴縫製技術をすでに多く身につけている。
J.M. WESTON
1891年に創業したジェイエムウエストンは、フランスのラグジュアリーメンズシューズの代名詞として広く認識され、愛されてきた。伝統的な技術であるグッドイヤーウェルト製法は、リモージュのジェイエムウエストンの工場で働く170名以上の職人たちによって守られている。現在、世界各国に41のストアを展開し、フランスのエレガンスを現代的なエッセンスと融合させたスタイルを、フランス国内外で表現し続けている。2018年にはOlivier Saillardがアーティスティック・イメージ&カルチャー・ディレクターに就任した。
Instagram:@jmwestonofficial
ジェイエムウエストン財団について
ジェイエムウエストン財団は、EPIグループの代表であるクリストファー・デスクール氏が2011年に設立した。デスクール氏は、フランス国内の手工芸の発展と優れた職人技術の共有という課題に積極的に取り組んでおり、その活動はこの財団を通じて形にされた。特に、コンパニオン・デュ・ドゥヴォワールとのパートナーシップを通じた「Défi Innover Ensemble」と日仏の文化・知識交流プロジェクト「ジェイエムウエストン ファンデーションアワード 仏日インターンシップ」への投資は注目を集めている。これらの取り組みは”Innovating Together Challenge”と”J.M. WESTON Foundation Awards”として、2017年から実施されている。また、2016年からはクリスチャン・ブランカール氏が財団の代表を務めている。