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Mulberry by Christopher Kane 2027年春夏コレクション — 英国のヘリテージに新たな視点をもたらす、注目のデビューコレクション

Oct 23, 2026
<Mulberry(マルベリー)>が、クリストファー・ケイン(Christopher Kane)による新ライン「Mulberry by Christopher Kane」の2027年春夏デビューコレクションを発表した。2026年3月の就任発表以来、英国ファッション界で大きな期待を集めてきた今回のコレクション。<Mulberry>にとって2017年以来となるロンドン・ファッションウィークへの復帰でもあり、ショーの開催は今シーズンを語る上で欠かせない注目のイベントの一つとなった。2023年に自身のブランドの活動を休止したケインにとっても、今回のコレクションは本格的なランウェイへの復帰となった。身体のラインを意識したシルエットや、異なる素材、文化を掛け合わせる独自のデザインでロンドンのファッションシーンを牽引してきたケイン。英国を代表するレザーブランドの一つである<Mulberry>との協業は、両者が持つ英国的な感性をどのように表現するのかという点でも関心を集めていた。

Mulberry by Christopher Kane 2027年春夏コレクション — 英国のヘリテージに新たな視点をもたらす、注目のデビューコレクション

Oct 23, 2026 - FASHION
<Mulberry(マルベリー)>が、クリストファー・ケイン(Christopher Kane)による新ライン「Mulberry by Christopher Kane」の2027年春夏デビューコレクションを発表した。2026年3月の就任発表以来、英国ファッション界で大きな期待を集めてきた今回のコレクション。<Mulberry>にとって2017年以来となるロンドン・ファッションウィークへの復帰でもあり、ショーの開催は今シーズンを語る上で欠かせない注目のイベントの一つとなった。2023年に自身のブランドの活動を休止したケインにとっても、今回のコレクションは本格的なランウェイへの復帰となった。身体のラインを意識したシルエットや、異なる素材、文化を掛け合わせる独自のデザインでロンドンのファッションシーンを牽引してきたケイン。英国を代表するレザーブランドの一つである<Mulberry>との協業は、両者が持つ英国的な感性をどのように表現するのかという点でも関心を集めていた。

デビューコレクションのテーマは「City Town Country」。英国の都市、町、田園に根ざした暮らしを背景に、エスタブリッシュメントとサブカルチャー、自然と産業、実用性と装飾性といった要素を交差させている。ブランドの創業地であるサマセットの風景や、創業者ロジャー・ソールが築いてきたブランドの歴史、アーカイブに残る素材やディテールが、コレクションを構成する重要な要素となった。

その中心に据えられたのが、<Mulberry>のレザーとクラフツマンシップである。ブランドのアイコンバッグ「ベイズウォーター」の構造を起点に、フラップの曲線やレザーの重なりをコート、スカート、ドレスなどのシルエットへと展開。バッグの特徴的な輪郭を衣服の切り替え線やカッティングに取り入れることで、<Mulberry>のアイコンが身体に沿う造形へと発展している。

特に印象的なのは、ケインがこれまで追求してきた身体のラインと、<Mulberry>のレザー製品が持つ構築的なデザインとの結びつきだ。ケインは自身のブランドでも、ボディコンシャスなシルエットや幾何学的なカッティングを通じて、身体と衣服の関係を探求してきた。今回、その手法が<Mulberry>のレザーと組み合わさることで、バッグのフラップやパネルが身体の曲線を際立たせるディテールへと姿を変えている。

欠かせないバッグのディテール「ポストマンズロック」も、ベルトやフットウェアへと展開された。長年親しまれてきたブランドのディテールをウェアやアクセサリー全体に取り入れることで、バッグを中心に発展してきた<Mulberry>のデザインが、トータルルックへと広がっている。

スクールユニフォームやラグビーウェア、パーカーといった英国の日常着も、コレクションを特徴づけている。スクールユニフォームにレザーを組み合わせ、スポーティーなラグビーの要素をテーラードウェアに取り入れ、パーカーとドレスを交差させる。異なる用途や背景を持つ衣服を組み合わせる手法には、ケインがこれまでのコレクションで見せてきた、身近な文化や日用品をファッションへと発展させる姿勢が表れている。

こうした英国の生活文化への視線は、<Mulberry>の歴史とケイン自身の記憶をつなぐ役割も果たしている。

それを体現するのが、1990年代の<Mulberry>のオリジナルスウェットを、最小限のアレンジで再現したアイテムだ。ケインの故郷では、地元のサッカーファンたちが<Mulberry>のスウェットを誇りの証として着用していたという。英国のレザーブランドとして知られる<Mulberry>が、地域の若者文化や日常の装いにも根づいていたことを示すエピソードである。ケイン自身が成長期に目にしていたブランドの姿が、今回のコレクションに取り入れられている点も興味深い。

ブランドの象徴であるマルベリーツリーも、新たなデザインの着想源となった。樹木の成長を促すために枝を切り整える行為から発想を広げ、斧のフォルムをバッグやフットウェアに取り入れている。樹木の手入れに用いる道具をデザインへと展開するアプローチには、身近なものから特徴的な造形を引き出すケインの発想が反映されている。

また、ホワイトのブロデリー・アングレーズには、1975年に発表されたコレクション「ル・スタイル・アングレー」へのオマージュが込められた。カラーリングには<Mulberry>のアーカイブに残るヘリテージ・チェックを着想源とした色彩を採用。ブランドが長年培ってきた英国らしい素材や配色を、レザーのカッティングや現代的なシルエットと組み合わせている。

今回のコレクションから見えてくるのは、<Mulberry>が築いてきたレザーグッズのデザインを、レディ・トゥ・ウエアへと発展させる試みである。ベイズウォーターの構造やポストマンズロックといったアイコニックな要素が衣服に取り入れられることで、ブランドの歴史と新たなデザインが視覚的につながっている。

<Mulberry>は2021年、製品の長期使用や循環型のものづくりを目指す「Made to Last」マニフェストを発表し、レザー製品の修理や再生にも取り組んできた。ブランドが長年大切にしてきたクラフツマンシップや製品の価値を、現代のワードローブへとつなぐという点でも、今回のコレクションはその方向性と重なっている。

英国の日常着からレザーグッズのアーカイブまで、<Mulberry>の歴史を構成してきたさまざまな要素を、ケインならではのカッティングや素材の組み合わせによって再構築した2027年春夏コレクション。特に、バッグの構造を衣服のシルエットへと展開するアプローチは、両者の強みが結びついた今回のデビューをより一層強いものにしている。

ケインの参加によって、<Mulberry>が培ってきたバッグのデザインや英国の生活文化は、レディ・トゥ・ウエアを含むワードローブ全体へと表現の幅を広げた。ショー開催前から大きな期待を集めてきた今回のデビューは、ブランドのアイデンティティを受け継ぎながら、新たなスタイルを提示する出発点となった。

Mulberry by Christopher Kane 2027SS COLLECTION

Mulberry
ウェブサイト:https://www.mulberry.com
インスタグラム:@MulberryEngland

Mulberry by Christopher Kane
インスタグラム:@mulberrybychristopherkane

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