KENZOがパリの邸宅で迎える2026年秋冬コレクションを発表、Nigoが原点と未来を交差
この邸宅は、髙田賢三とパートナーで建築家のグザヴィエ・ドゥ・カステラが設計し、1993年に完成。2009年まで髙田が居住した「オアシスハウス」と呼ばれるこの空間は、プライベートな聖域であると同時に、創造の発信地でもあった。



本コレクションでは、「ホームカミング」をテーマに、<KENZO>のアーカイブとNigoの視点が融合。ブランドの根底にあるフランスと日本の美的交流を軸に、ツートーンのネオテーラリングや大胆な市松模様ニット、バイカラー/トリコロールストライプなど、視覚的な遊びを前面に押し出したルックが登場。ワークウェアの要素に加え、カレッジグラフィック、フランネルのカウボーイシャツ、中国のパンコウ、イタリアンテーラリング、そして着物の仕立てなど、多文化的なディテールが織り交ぜられている。




また、アーカイブからは1980年代の<KENZO>を象徴する“トラ”モチーフが復活。1986年に発表されたカイトバッグは、ショルダーバッグやトートバッグとして現代的にリデザインされた。さらに、「K」の文字をあしらったTシャツ、ジャケット、カーディガンがカレッジスピリットを醸成し、デニム、ナイロン、ジャージー、ニット、ベルトに展開される「ケンゾーグラム」パターンと共にブランドのDNAを力強く再構築している。
邸宅内のライブラリールームでは、<KENZO>の1970年の創設から1990年代後半に至るまでのアーカイブも展示。スケッチや招待状、エディトリアルの他、1983年秋冬のメンズキルティングジャケットや1987年秋冬のレディース刺繍ジャケットも並び、ブランドの歴史とNigoが引き継ぐ美学の連続性を証明している。


さらに、Nigoが愛するパリのカフェ「Télescope」も会場に特別出店。自宅とアトリエの間で立ち寄るルーティンを再現する形で、Nigo愛用のフィルターを使ったスペシャルコーヒーや、抹茶クッキー、紫蘇入りのミニハムサンド、海苔と梅で包んだフレッシュヤギチーズといった日仏折衷の軽食が提供された。
今回の<KENZO>の発表は、ブランドの精神的な原点への回帰でありながら、現代的な進化を提示する記念碑的なコレクションとなった。
KENZO 2026年秋冬コレクションはこちら