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企画展「Growing Curves」──樹種の個性が導く高橋主馬の造形

Nov 28, 2025
HIKEでは、2025年11月29日(土)から12月14日(日)まで、木工作家・高橋主馬による企画展「Growing Curves」が開催される。本展では、軽井沢を拠点に制作する高橋の木工作品が並び、器から家具スケールの新作まで幅を広げたラインアップが紹介される。

企画展「Growing Curves」──樹種の個性が導く高橋主馬の造形

Nov 28, 2025 - NEWS
HIKEでは、2025年11月29日(土)から12月14日(日)まで、木工作家・高橋主馬による企画展「Growing Curves」が開催される。本展では、軽井沢を拠点に制作する高橋の木工作品が並び、器から家具スケールの新作まで幅を広げたラインアップが紹介される。

制作の拠点は、軽井沢の山間に佇む小さなアトリエだ。旋盤で均整を取り、幼少期から使い続ける左利き用の小刀で細部を彫り進める。最後に蜜蝋を丁寧に塗り込むことで木目がくっきりと浮かび上がる。旋盤で整えた曲線は、高橋が木の性質を読み取りながら形を探るプロセスとも重なる。

樹種ごとの癖や木目の差が形に映り、器や家具にはそれぞれ異なるフォルムが立ち上がる。本展のために制作された家具スケールの作品も登場し、器のサイズを超える新しい展開が見どころだ。

 

 

高橋は美術大学で建築を学び、建材製作やオーダー家具の仕事を通して木と深く関わってきた。コロナ禍で家具の受注が減った時期に、器を好んでいた祖父母との記憶をきっかけに、器の制作へ向かった。祖父が集めていた古伊万里の花びらのような縁のかたちは現在の造形につながり、作品の輪郭にも影響を与えている。

材木屋では樹種ごとの個性を見ながら、どのような形に仕上げるかを検討するという。樹種の違いや個体差を楽しみながら素材を選ぶ姿勢が、今回の展示でも多様な表情の作品として現れている。高橋は「夏の終わりから秋にかけて制作したので、きのこ狩りの影響を感じさせる作品が多い気がします」と話す。

多様な樹種に手彫りのゆらぎが重なり、作品ごとに異なる線が静かに形を結ぶ。

 

【プロフィール】

高橋主馬(たかはし かずま)
1993年、東京都国分寺市生まれ。武蔵野美術大学卒業後、オーダー家具や靴制作の会社を経て、2020年頃から木工旋盤を始める。2024年春に軽井沢へ移住し、パートナーと共に「Horse and the Sun」を開業。土地の食品の魅力を伝えながら木工作家として活動する。
Instagram:@kazuma_takahashi8 @horse.and.thesun

【開催情報】
企画展「Growing Curves」
会期:2025年11月29日(土)- 12月14日(日)
時間:12:00 - 18:00
休館日:火・水曜日(会期中は月曜営業)
作家在廊日:11月29日(土)、11月30日(日)
会場:HIKE(東京都目黒区東山 1-10-11
※HIKE最寄りのギャラリースペースがメイン会場となる
URL:www.hike-shop.com
Instagram:@hike_tokyo

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