篠崎恵美が手がけるインスタレーション「Root」、StandByで9/7(日)まで開催中
本展は、会場の外壁と内部空間に、紙を用いた花のアートワークを展開する試みで、作家が「ものづくりの根源」に立ち返る姿勢を軸に、花と植物の新たな可能性を探る場として構成されている。会場では本展のためのタブロイドが配布され、内部展示作品の販売も行われている。




Misaki Kawabe
展示は外壁から内部へと連続し、都市の風景と室内の静謐がつながるように設えられている。コンクリートの無機質な外壁に、紙でかたどられた有機的な植物のかたちが覆いかぶさる。人工と自然、硬さと柔らかさ、実在と虚構が交錯する対比が、このインスタレーションの印象をより際立たせている。
通りがかりにふと足を止めても、会場でじっくり眺めても、紙花の陰影やスケールが見る者のまなざしを少しずつ変えていく。解釈は開かれており、鑑賞者は自分の“ルート=根/根源”に触れる入口をそれぞれに見出すはずだ。 
【ステートメント】
Root
空に向かい伸びる枝葉と地底に伸びる根。
植物は、地表を起点として、相反する方向に成長し、生きています。
人間が普段目にしている植物の姿は、全体像の一部に過ぎません。
Rootは、植物の根、物事の根源や核心という意味を持ちます。
今回のインスタレーションは、紙という繊細な材料を使用し、花や植物の生命力を立体作品として表現します。
それは、新しい可能性のはじまりです。
【プロフィール】
篠崎恵美(Megumi Shinozaki)/edenworksディレクター。2009年に「花を棄てずに未来に繋げる」を理念とするクリエイティブスタジオedenworksを設立。紙や多様な素材で“枯れない花”を造形するアプローチと、生花の儚さや尊さを見つめる創作という対照的な二つの軸を往復しながら、花や植物を象徴に生と死、刹那と永遠の“あわい”を探求している。国内外で作品発表・制作を行う。 
Instagram:https://www.instagram.com/megumishinozaki/
Webサイト:https://edenworks.jp/
【開催情報】
展覧会名:「Root」
会期:2025年8月26日(火)〜9月7日(日)
会場:StandBy(東京都渋谷区神宮前5-11-1)
開館時間:11:00〜19:00
休館日:記載なし
観覧料:無料
Instagram:https://www.instagram.com/s_tandby/