QUI

NEWS

東京都現代美術館、開館30周年記念展「日常のコレオ」を開催、社会の諸相を映し出す国際展が8/23(土)より開幕

Aug 22, 2025
東京都現代美術館は開館30周年を迎え、その記念展として「日常のコレオ」を2025年8月23日(土)から11月24日(月・振休)まで開催する。本展にはアジアを中心に15を超える国と地域から約30名/組のアーティストが参加し、国内初公開の作品を含む多彩な表現が一堂に集う。

東京都現代美術館、開館30周年記念展「日常のコレオ」を開催、社会の諸相を映し出す国際展が8/23(土)より開幕

Aug 22, 2025 - NEWS
東京都現代美術館は開館30周年を迎え、その記念展として「日常のコレオ」を2025年8月23日(土)から11月24日(月・振休)まで開催する。本展にはアジアを中心に15を超える国と地域から約30名/組のアーティストが参加し、国内初公開の作品を含む多彩な表現が一堂に集う。

展覧会タイトルに含まれる「コレオ=コレオグラフィー(振付)」は、制度や慣習、社会的規範によって規定される言動と、そうした管理や統御に対する批評的な応答、つまり日常を自らの内外から異化し、新たな場と生き方を創出する実践の両方を指し示している。

ジョナタス・デ・アンドラーデ《Jogos Dirigidos (Directed Games)》2019 年

上原沙也加《眠る木》2018 年

佐々木健《ゲバ棒、杖、もの派の現象学、または男性性のロールモデルについてのペインティング》2024 年 撮影:加藤健

本展では、ジェンダー規範に基づく家庭から美術館のような制度的空間、さらにはムンバイや沖縄といった都市空間に至るまで、異なる場所における人々の営みや身振りに着目し、変容をもたらす主体性の現れを探求する。そこに内在する文化的・政治的・経済的諸力の相互作用を掘り下げながら、しばしば社会構造に組み込まれた見えない暴力や抑圧の力学を可視化し、その影響を浮き彫りにする。同時に、そこで生きる人々の経験や記憶、切望に光を当て、従属を拒み逸脱する抵抗の身振りと、それを生み出す創造性やユーモアを照らし出す。

トランスフィールドスタジオ《Elevation, Stream》2024 年 ©Hyejeong Park ※参考写真

FAMEME《Museum of Dorian: Times Square Performance》(Performa Biennial 2019、2019 年) 撮影:Eian Kantor ※参考写真

ヒーメン・チョン&ルネー・スタール《読まれなかった本のライブラリー》 Installation view: Serpentine Pavilion 2024, Archipelagic Void, designed by Minsuk Cho, Mass Studies 撮影:Heman Chong © Mass Studies ※参考写真

絵画、写真、インスタレーション、映像、パフォーマンスまで幅広い作品群が並ぶほか、観客が参加するワークショップやトークも展開される。特に、深川・木場の地域性を取り込んだパフォーマンスや、東京近郊の移民コミュニティと関わる新作など、現地リサーチをもとにした作品が多数発表される。それらはアーティストと鑑賞者が様々なかたちで集い、視点を共有しながら、それぞれの「日常」の域を問い直す契機となるだろう。

単なる展示に留まらず、アーティストと鑑賞者が交わり、視点を共有する場として展開される「日常のコレオ」。そこでは、社会の構造に組み込まれた抑圧を浮き彫りにしながらも、そこに生きる人々のユーモアや希望を垣間見ることができるだろう。

【参加アーティスト】
・青山悟:1973年東京都生まれ、同地拠点
・バクダパン・フード・スタディ・グループ:2015年結成、ジョグジャカルタ(インドネシア)拠点
・CAMP:2007年ムンバイ(インド)で結成、同地拠点
・ヒーメン・チョン:1977年ムアル(マレーシア)生まれ、シンガポール拠点
・ジョナタス・デ・アンドラーデ:1982年マセイオ(ブラジル)生まれ、レシフェ(ブラジル)拠点
・ブレンダ・ファハルド:1940年マニラ(フィリピン)生まれ、2024年サンフアン(フィリピン)没
・FAMEME:1983年台南(台湾)生まれ、台北(台湾)拠点
・シルパ・グプタ:1976年ムンバイ(インド)生まれ、同地拠点
・檜皮一彦:大阪府生まれ、同地拠点
・出光真子:1940年東京都生まれ、同地拠点
・今宿未悠:2000年東京都生まれ、同地拠点
・ジュリア・サリセティアティ&アリ・“ジムゲッド”・センディ:1981年ジャカルタ生まれ、1978年ジャカルタ生まれ、同地拠点
・黑田菜月:1988年神奈川県生まれ、東京都拠点
・アン・ミー・レー:1960年サイゴン(ベトナム)生まれ、ニューヨーク(アメリカ)拠点
・サム・メッツ:キングストン・アポン・ハル(イギリス)拠点
・シュビギ・ラオ:1975年ムンバイ(インド)生まれ、シンガポール拠点
・リ:1992年ミャンマー生まれ、ヤンゴン(ミャンマー)拠点
・ライス・ブリューイング・シスターズ・クラブ:2018年結成、ソウル・釜山(韓国)拠点
・ピナリー・サンピタック:1961年バンコク(タイ)生まれ、同地拠点
・佐々木健:1976年神奈川県生まれ、東京都拠点
・新海覚雄:1904年東京都生まれ、1968年同地没
・ソー・ソウエン:1995年福岡県生まれ、同地拠点
・髙橋莉子:1995年愛媛県生まれ、東京都拠点
・髙橋凜:1996年東京都生まれ、同地拠点
・トランスフィールドスタジオ:2018年結成、東京都拠点
・上原沙也加:1993年沖縄県生まれ、同地拠点
・植村真:1990年愛知県生まれ、東京都拠点
・カレル・ファン・ラーレ:1988年ハーグ(オランダ)生まれ、同地拠点
・山田響己:2000年熊本県生まれ、東京都拠点
・大和楓:1998年徳島県生まれ、沖縄県拠点
ほか 

【開催情報】
展覧会名:開館 30 周年記念展 日常のコレオ
会期:2025年8月23日(土)~11月24日(月・振休)
会場:東京都現代美術館 企画展示室 1F/B2F、ホワイエ ほか
開館時間:10:00-18:00(展示室入場は閉館30分前まで)
※8月・9月の毎金曜日は21:00まで開館(サマーナイトミュージアム)
休館日:月曜日(9/15、10/13、11/3、11/24は開館)、9/16、10/14、11/4
観覧料:一般 2,100円/大学生・専門学校生・65歳以上 1,100円/中高生 500円/小学生以下無料
※お得なツインチケット 3,500円(一般2枚)
※9月13日(土)・14日(日)は「学生無料デー Supported by Bloomberg」につき中高生・専門学校生・大学生は無料。
URL:https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/30th-Anniversary/

NEW ARRIVALS

Recommend