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Gallery Commonにて、アメリカ在住テキスタイル・アーティスト「ジャクリーン・サーデル」の日本初個展『Bliss!』を開催

May 17, 2024
Gallery Commonにて、アメリカ在住テキスタイル・アーティスト「ジャクリーン・サーデル」の日本初個展『Bliss!』を5/25(土)から開催する。

Gallery Commonにて、アメリカ在住テキスタイル・アーティスト「ジャクリーン・サーデル」の日本初個展『Bliss!』を開催

May 17, 2024 - NEWS
Gallery Commonにて、アメリカ在住テキスタイル・アーティスト「ジャクリーン・サーデル」の日本初個展『Bliss!』を5/25(土)から開催する。

本展覧会では、約1ヵ月間日本に滞在して影響を受けた日本庭園や街並みや風景を、工業用ロープ等を巧みに編んで異素材と組み合わせる事で立体的に表現。2mを超える大型作品から小作品まで、拘り抜いた表現法でギャラリー内にて展示予定。また5月24日(金)には、作家在廊のオープニング・レセプションを行う。

Courtesy of Gallery Common.

Artist Statement
親密さと欲望の間に存在している私の作品は、反復的かつ儀式化された動きがもたらす喜びに満ちています。マクラメ、編み物、結びといったテクニックを使ってナイロンのドックケーブルを巻きつけ、編み、結ぶことで、接続的なドローイング・デバイスとしています。それは、か細さと弛みにボリュームと形状を調和させるような、変容的なプロセスです。こうしたテクニックのパフォーマティヴで儀式的な性質により、工業用ロープとスチールで構成されたバスレリーフの壁や、床、天井にわたる彫刻を生み出します。作品の構図は地形のようにも見え、それは大きな作品の補助線として地形図やドローイングをコラージュする制作手法を反映しています。

私は心理的に、あるいはその土地にとって意義のある場所を選ぶ傾向にあります。地図の持つ遠近法的な性質により、視ることが解釈の主な方法となることで、近現代の絵画史とも接続します。同時に、素材とクラフトに基づくプロセスは、フェイス・ワイルディング、シーラ・ヒックス、ムリナリニ・ムカルジーをはじめとしたファイバー・アーティストの先駆者たちを視覚的に参照することで、作品をファイバー、そしてテキスタイルの歴史へと位置付けます。このように、作品は伝統的な分類方法に身を委ねつつ同時にそれを拒否することで、まったく新しいものを生み出していると言えるでしょう。

本展「Bliss!」で発表する作品は、特定の場所における俯瞰と、まさに『ここ』や『そこ』にいることの物理的な実体験とに起きる変容をめぐる私の思弁(speculation)であり、思案を声にだしてみたようなものです。作品は、親密さと距離の間にあるスペースをさぐりながら、ジャンルとしての風景について考える新たな方法の探求です。展覧会における部屋やガラスケースの一つひとつは、変動する色彩や一日の時間帯ごとに描かれる、時間の経過という移り変わりの親密な領域を映し出しているのかもしれません。作品はゆっくりとした観察と情熱的な静寂とを促します。大胆な色彩、肉感的で彫刻的な作品は、光が大地へと入り去っていく様や、葉と葉の間の薄暗い影、緩んだ髪の束といった、そこにぶら下がりながら身を委ねているものを考察します。作品とは結局のところ、発見と、知覚と、情熱の訓練なのです。

Jacqueline Surdell, 2024. Photo by Yuma Nishimura. Courtesy of Gallery Common.

Photo by Yuma Nishimura. Courtesy of Gallery Common.

 

Courtesy of the artist and Gallery Common.

Jacqueline Surdell
1993年、アメリカのシカゴ(イリノイ州)生まれ。現在もシカゴを拠点に活動。
自作している壁画サイズの織機を用いて、縦糸の隙間を何キロも何ヤードもある工業用の縄を編み込み、巨大かつ立体的な作品を制作しています。反復的で手間のかかる工芸的な手法への関心は、何年ものあいだ選手として過ごしてきた経験、そして生まれ育ったシカゴの産業や労働の歴史が、下地となっているのです。更に美術歴史的な参照を引用し、彼女の作品群は絵画と彫刻の境界を積極的に越えようとするのです。精力的で、素材に根差した制作の手つきは労働力、歴史性、そして権力性を含み、それらを表す道具や環境、そして行為に注目させます。サーデルは、2022年にはPollock-Krasner Foundationの彫刻部門助成金を得てバーモント・スタジオ・センターのレジデンシーに通い、シカゴのDevening ProjectsとHyde Park Art Center、デトロイトのLibrary Street Collectiveでの大規模な展覧会に参加。Hyde Park Art Centerで開催されたThe Seldomsの40周年記念展「Toolbox@Twenty」でのコラボレーションは、ロリ・ワックスマンによってシカゴ・トリビューン誌の2022年シカゴのベスト展覧会のひとつに挙げられた。2023年2月、東京 East/EastでGallery Commonのソロ・ブースで出展。2023年8月、アラバマ州バーミンガムのAbroms-Engel Institute for the Visual Artsで、初の美術館での個展「Adoration Garden」を開催。2024年春には、Carrie Secrist Galleryでの展覧会が開催予定。サーデルは2017年にシカゴ美術館付属美術大学で繊維・素材学の修士号を取得、2015年にはロサンゼルスのオクシデンタル・カレッジで学士号を取得した。
Instagram:@jacquelinesurdell

Jacqueline Surdell「 Bliss!」
会場:Gallery Common
住所:〒150-0001東京都渋谷区神宮前5 39 6 B1F
2024年5月25日(土)~6月23日(日)
オープニングレセプション:2024年5月24日(金)19:00 21:00
開廊時間: 12:00 19:00 (水~日) *月、火 休廊
Tel: +81 03 6427 3827
contact@gallerycommon.com

Gallery Common
2010年にen one tokyo, inc.によって設立され、現在共同設立者の新井暁がディレクターを務めるGallery Commonは、原宿のストリートカルチャーを背景に国内外のアーティストやトレンドセッターがローカルシーンと交流するための親密なスペースとして誕生しました。原宿の独特なエネルギーを育むため、原宿の中心部にギャラリーがあまりない頃から、アートを中心とした空間を同地に作り上げることの重要性を感じ、Gallery Commonはオープンしました。クリエイティブ・エージェンシーという異色の背景を元に、ファッションとアート、ストリートとコマーシャル、サブカルチャーとメインストリームという逆説的でありながらも互いに共生的な二者間のギャップを埋めることを目指しています。今後も様々な国や分野にわたる著名または将来有望な現代アーティストと仕事をともにする傍ら、国内外のアートフェアやコラボレーションプロジェクトに参加していきます。
公式サイト
Instagram:@gallerycommon

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