パルコが2026年AWシーズン広告を公開、クリエイティブディレクターにはクリストフ・ブルンケルを起用
パルコが描く2026年AWシーズン広告のテーマは「NOSTALGIC FUTURE(ノスタルジック フューチャー)」。
“NOSTALGIC”と“FUTURE”。一見相反する言葉のようだが、これは過去のことがまるで未来かのように未知なる新鮮な魅力に感じたり、その一方で、新しく出会ったものになぜか懐かさを覚えることを表現している。
例えば、現代においてスマホカメラではなく、あえてアナログなフィルムカメラやデジタルカメラで撮影した写真をSNSでアップしたり、古着という過去のストーリーがある服で着飾ることなどがわかりやすい例と言えるだろう。
このように現代を生きる人々が過去に魅力を見出し、過去をインスピレーションとアイデンティティの源泉にしていることを、本広告では表現している。
このコンセプトのベースにあるのは、クリエイティブディレクター・クリストフ・ブルンケルの曽祖父であるフェリシアン・シャレー著書「LE COEUR JAPONAIS(ル クール ジャポネ)日本人の心」。この本は、フランス人のフェリシアンが約100年前に日本を旅して日本人の精神性に感化され綴ったものだ。時代を超えて存在する日本人の美徳、西洋と東洋の魂の交流が今回のクリエイティブの核となる。
Concept
風のゆらめき、花の散るはかなさ、季節のうつろい、まどろむ光と色彩。
静かに、流れるように移り変わるさまに、美しさや愛おしさを見つめる。
そこには何気ない、日常にひそむ非日常の瞬間を、一瞬の輝きとして写した風景が広がる。
未来を追いかけるような、せわしない時代を生きるわたしたちにとって、
失いかけていることかもしれないけれど、海の向こうの人たちは、
その美しい心の風景こそが、「日本人の心」だという。
100年もはるか昔に、フランスの哲学者にして思想的ジャポニズムの先駆者
フェリシアン・シャレーが綴った「LE COEUR JAPONAIS(ル クール ジャポネ)日本人の心」
という1冊の本との出会いによって、感情を揺さぶられたわたしたち。
東から西へ、そして西から東へ、海をこえて、時をこえて。
現在から過去へ、そして過去から未来へ、世代をこえて、時代をこえて、響きあう「日本人の心」。
NOSTALGIC FUTURE 新しい過去に想いをはせて……。
NOSTALGIC FUTURE 懐かしい未来に希望をのせて……。
2026 Autumn
Main Visual


Movie
2026 WINTER
Main Visual


Movie
Interview

―今回のキャンペーン広告に込めた思いを教えてください
「NOSTALGIC FUTURE」とは、古びて見えるものの中に新たな価値を見出し、それらを通して新しい可能性を想像することです。ノスタルジアは過去に属するものであり、フューチャーはまだ存在しないものを指します。しかし、未来は常に、私たちより前に存在した記憶、伝承、そして物語から築かれるものだと私は信じています。
このキャンペーンはまさに、記憶と未来像の接点を探求しています。テクノロジー、美意識、そして文化的な習慣が進化しても、ある種の感情は時代を超えて残ることを私たちに思い出させてくれます。親しみやすさと革新性の間の緊張感こそが、私にとって最も心に響くものです。

―クリストフさんにとっての「ノスタルジックフューチャー」とはどんなことですか?
芸術的な方向性は、できる限り自伝的であるべきだと私は確信しています。文学と同じように、1 万人に向けて書こうとしても誰にも届かないかもしれませんが、たった 1 人に向けて書けば、結果的に 1 万人に届くかもしれません。
曽祖父のフェリシアンは哲学者であり作家でした。旅や著作、特に1927年に出版された『日本人の心』を通して、日本に深く魅了されました。私たちが個人的に経験したことのない時代にノスタルジーを感じることができるというのは、実に興味深いことです。
そういう意味で、ノスタルジアは単に過去を振り返ることではなく、未来を想像するための創造的な力となるのです。

―お気に入りのシーンや撮影時に印象的だった出来事はありますか?
撮影で最も印象に残っているのは、過去からインスピレーションを得た要素と未来を見据えた要素が、セット上でどのように融合していったかということです。スタイリング、照明、そして雰囲気が、特定の時代に当てはめることができないような感覚を生み出し、それが特に刺激的でした。
その感覚は、「NOSTALGIC FUTURE」というコンセプトそのものを反映していました。ある瞬間には、まるで異なる時間軸が同じイメージの中に共存し、記憶と期待が自然に対話しているかのようでした。
Creator Profile

Christophe Brunnquell(クリストフ・ブルンケル)/CREATIVE DIRECTOR
1969年パリ生まれ。アーティスト兼クリエイティブディレクター。
フランスのインディペンデント・ファッション誌「Purple(パープル)」の初代アートディレクターとして15年間務めた彼の功績は、インスピレーション源として、今もなお人々を魅了し続けている。2006年から2023年まで、フランスで最も伝統的な新聞『ル フィガロ』のクリエイティブ・ディレクターを務め、 多数のギャラリーで自身の作品を発表。ブルンケルの表現はコンセプチャルアート、写真、ドローウィング、コラージュなど多岐に渡る。2023年には、パリの国立ピカソ美術館で開催されたピカソ没後50周年記念の展覧会「オ・ド・フェール、マ・ミニョンヌ」にて、ソフィー・カルの芸術監督を務め、2025年に自身の家具ブランドをローンチした。
Instagram:@christophebrunnquell
Staff Credit
Creative Director / Art Director:Christophe Brunnquell
Photographer:Julia Champeau
Stylist:Sabina Schreder
DOP:Nicolas Jardin
Hair Stylist:Natsumi Ebiko
Make up:Juri Yamanaka
Model- Male:Dean Wu
Model- Female:Faye Thomas
Model- Female:Anne Christina
Production in France:Ayako Shuto(LE CŒUR JAPONAIS)
Production Manager:Nobuyoshi Yamaguchi(browny inc.)
Producer:Kentaro Okuzawa(SWAG HOMMES / browny inc.)
Produced by PARCO