マーク・スタインメッツ日本初個展「Summerʼs Children」、PGIで開催
アメリカ南部を拠点に活動してきたスタインメッツは、「アメリカの日常の風景や、そこに暮らす人々」を主題に、静かで抑制の効いたモノクローム写真を発表してきた作家だ。本展では、1980年代半ばから長年にわたり撮影してきた《The Players》《Summer Camp》など、夏を過ごす子どもたちの姿を捉えたシリーズを中心に構成される。

Chelsea, Massachusetts, 1986 ©Mark Steinmetz, courtesy of PGI

Revere, Massachusetts, 1986 ©Mark Steinmetz, courtesy of PGI

Brevard, North Carolina, 1996 ©Mark Steinmetz, courtesy of PGI

Illinois, 1991 ©Mark Steinmetz, courtesy of PGI
野球の試合前の張りつめた空気、キャンプで語らう子どもたち、フェンスやダッグアウトにたたずむ道具の気配。そこにあるのは特別な出来事ではなく、どこにでもある時間の断片。スタインメッツの写真には、子ども時代特有の終わりの見えない夏の時間の感覚が、立ち上がってくる。
1980年代半ば以降、作家は一貫してモノクロフィルムによる制作を続け、自ら暗室で現像とプリントを行ってきた。柔らかな階調と豊かなディテールを持つゼラチン・シルバー・プリントは、子どもたちの表情や身振りだけでなく、その場に漂う光や空気の密度までを繊細に写し出す。本展では、そうした作品約25点が紹介される。 
作品の多くは、作家が20代だった1980年代後半から1990年代初頭にかけて撮影されたものだという。少年野球リーグやサマーキャンプに親しんだ自身の記憶、そして漫画『ピーナッツ』に描かれる子どもたちの世界もまた、これらの主題の背景にある。デジタルな娯楽がまだ一般的ではなかった時代、果てしなく続くように感じられた夏の時間。その感覚が、写真の中に息づいている。
プロフィール
マーク・スタインメッツ(Mark Steinmetz)
1961年ニューヨーク生まれ。現在はアメリカ・ジョージア州アセンズを拠点に活動。1986年にイェール大学写真専攻MFA課程を修了。同時期にロサンゼルスで写真家ゲイリー・ウィノグランドのもと制作活動を行う。アメリカの日常風景や若者の姿を主題に、静かで抑制の効いたモノクローム写真を発表してきた。2018年には写真家イリーナ・ロゾフスキーとともにプラットフォーム「The Humid」を設立し、ワークショップやレクチャーなど写真文化の交流の場を展開している。
URL:https://www.marksteinmetz.net/
開催情報
展覧会名:マーク・スタインメッツ作品展「Summerʼs Children」
会期:2026年3月16日(月) – 5月13日(水)
会場:PGI
住所:東京都港区東麻布2-3-4 TKBビル3F
開館時間:11:00 – 18:00
休館日:日曜日・祝日
入場料:無料
ウェブサイト:https://www.pgi.ac/
Instagram:@pgi_gallery