写実的なアプローチで知られる内田は、心の奥底に刻まれた原体験や感情の記憶を、絵画として立ち上げてきた。悲しみや不安、そしてその先にある希望や喜び——人が生きることそのものを見つめるまなざしは、多くの共感を呼んできた。

今回の「本当の君でいい」では、作家自身が経験した出産と育児を通じて芽生えた感情の変化に向き合った新作が並ぶ。「消えてしまいたい」と願った過去の自分、遺伝子を継ぐという生物としての営みへの迷い、母としての喜びと戸惑い——そのすべてが絵画の中で静かに語られている。観る者は、そこにひとりの人間としての「本当の姿」に触れるような感覚を味わうだろう。

《プラネット》 Size: 455 x 606 mm、Year: 2025、Medium: 油彩, アクリル, パネルにプリント生地

《本当の君でいい》 Size: 606 x 803 mm、Year: 2024-2025、Medium: 油彩, アクリル, パネルにプリント紙

《かもめ》 Size: 455 x 333 mm、Year: 2025、Medium: 油彩, アクリル, パネルにプリント生地

絵画に宿る、誰のものでもない「わたし」という存在。その静かな強さと脆さに、ただ目をこらしたくなる。

また、展覧会開催を記念して、WILDSIDE YOHJI YAMAMOTOとのコラボレーションアイテムも登場。2017年のYohji Yamamoto POUR HOMMEとの協業を皮切りに、Y-3やBE@RBRICKなど多岐にわたるコラボを展開してきた内田だが、個展と連動したコラボアイテムの製作は今回が初めてとなる。

【一部アイテム】

Tote bag（本当の君でいい）
¥22,000（税込）

SS T-shirt（ふたつの手）
¥12,100（税込）

Rayon Shirt（いばらの冠）
¥55,000（税込）

SAIおよびWILDSIDE取り扱い一部店舗、WILDSIDEオンラインストアにて 数量限定で販売中。
※販売場所により取り扱いアイテムが異なります。

【作家プロフィール】

内田すずめ（うちだすずめ）
1986年生まれ、筑波大学卒業。社会人経験を経て、27歳から本格的に絵を描き始め、2014年に初個展を開催。以降、国内外での展示活動を展開。原体験をもとにした生気あふれる写実的な絵画作品が特徴。Yohji Yamamoto POUR HOMME、Y-3、BE@RBRICKなどとのコラボレーションも多数。
Instagram：＠suzume_uchida

【開催情報】

内田すずめ 個展「本当の君でいい」
会期：2025年12月6日（土）〜12月26日（金）
会場：SAI（サイ）
住所：〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-20-10 RAYARD MIYASHITA PARK South 3F
時間：11:00〜20:00
休館日：なし
観覧料：無料
電話：03-6712-5706
メール：info@saiart.jp
Instagram：@sai_miyashita