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「若江漢字とヨーゼフ・ボイス 撮影されたボイスの記録、そして共振」、神奈川県立近代美術館 葉山で開催中

Dec 3, 2025
神奈川県立近代美術館 葉山にて、2025年11月15日(土)から2026年2月23日(月・祝)まで、「若江漢字とヨーゼフ・ボイス 撮影されたボイスの記録、そして共振」が開催中。(PHOTO:若江漢字撮影「ヨーゼフ・ボイス ドクメンタ7でのアクション 1982年6月30日」)

「若江漢字とヨーゼフ・ボイス 撮影されたボイスの記録、そして共振」、神奈川県立近代美術館 葉山で開催中

Dec 3, 2025 - NEWS
神奈川県立近代美術館 葉山にて、2025年11月15日(土)から2026年2月23日(月・祝)まで、「若江漢字とヨーゼフ・ボイス 撮影されたボイスの記録、そして共振」が開催中。(PHOTO:若江漢字撮影「ヨーゼフ・ボイス ドクメンタ7でのアクション 1982年6月30日」)

写真やインスタレーションなど多様なメディアで表現を展開してきた若江漢字(1944–)は、1970年代にドイツで出会ったヨーゼフ・ボイス(1921–1986)との交流を通じて、芸術と社会の接点を探り続けてきた。
本展では、若江がとらえた記録写真や、自身とボイスそれぞれの作品を通して、ふたりの表現に通底する感覚や、異なる軌跡が浮かび上がってくる。

若江漢字《様態(小石)-70》1970年

若江漢字《水に関する3つの設問(から)》2016年

若江漢字《時の光の下に II(死の島)》1989–2024年 photo : Koda Mori

「ヨーゼフ・ボイスの足型を取る若江漢字 デュッセルドルフ、ボイスのアトリエの庭 1983年7月16日」撮影:若江栄戽

若江が撮影したボイスのドキュメント写真は、その多くが今回初公開となる。1982年「ドクメンタ7」でのアクション(パフォーマンス)や、1984年の来日時の記録など、至近距離から捉えたイメージは、歴史的証言であると同時に作家としてのまなざしを物語る。ニュープリントとプロジェクションによって再構成された映像空間には、時代の熱量とボイスの存在感が浮かび上がる。

他にも、初期作から新作にわたる若江の代表的な仕事、そして彼が横須賀市に設立したカスヤの森現代美術館が所蔵するボイスのマルティプルなどが展示され、写真と作品、記録と表現が呼応しながら、ふたりの造形が多層的に交差していく。

写真と造形、ふたつの実践がひとつの空間に置かれることで、それぞれが内に含む時間や視点が、静かに浮かび上がってくる。

【プロフィール】
若江漢字(わかえ・かんじ)
横須賀生まれ。グラフィックデザインと版画を学び、1960年代後半より写真を用いたコンセプチュアルな平面作品を国内外で発表。1970〜90年代には日本とドイツを拠点に活動し、「ドクメンタ7」でボイスのアクション(パフォーマンス)を記録。以降、ボイスとの交流を通じて共同制作も行う。1994年、横須賀市にカスヤの森現代美術館を設立。

ヨーゼフ・ボイス(Joseph Beuys)
ドイツ・クレーフェルト生まれ。戦後、デュッセルドルフ美術アカデミー教授を務める。思考活動や社会運動を創造行為と結びつけた「拡張された芸術概念」で知られ、ドクメンタやヴェネチア・ビエンナーレなど国際舞台で活躍。1984年には西武美術館での個展のため来日し、ナムジュン・パイクとのコンサートなどを実施した。

【開催情報】
展覧会名:若江漢字とヨーゼフ・ボイス 撮影されたボイスの記録、そして共振
会期:2025年11月15日(土)-2026年2月23日(月・祝)
会場:神奈川県立近代美術館 葉山 展示室1、2、3a、4
開館時間:9:30-17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(11月24日、1月12日、2月23日を除く)、12月29日-1月3日
観覧料:一般1,200円(1,100円)、20歳未満・学生1,050円(950円)、65歳以上600円、高校生100円
※( )内は20名以上の団体料金。
※中学生以下、障害者手帳・ミライロID提示者とその介助者1名は無料
※本展の観覧券で同日に限り開催中のコレクション展「没後10年江見絹子—1962年のヴェネチア・ビエンナーレ出品作品を中心に—」も観覧可
※最新情報と来館に際してのお願いは美術館ウェブサイト等を要確認
URL:https://www.moma.pref.kanagawa.jp/

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