VALENTINO、アレッサンドロ・ミケーレによる2026年春夏コレクション“Fireflies”を発表
Oct 6, 2025 - NEWS

「Fireflies(ホタル)」という詩的なタイトルのもと披露された今回のコレクションは、イタリアの詩人・思想家であるピエル・パオロ・パゾリーニが第二次世界大戦中に描いた、絶望の中に輝く希望の象徴としての“ホタル”にインスピレーションを得ている。ホタルの儚くも力強い光は、抑圧や均質化に抗う存在として、暗闇の中にあってもなお人々の想像力や感性を呼び覚まし、美や個の表現を讃えるものとして提示された。




アレッサンドロ・ミケーレは、政治的・文化的暗闇の中で、微かながらも確かに存在する“希望の光”を再発見するというテーマを通じて、ファッションにおける美の役割を再定義。
ショーでは、ヴィンテージ・タッチのあるレースや刺繍、繊細なシルクといった上質なマテリアルに、幻想的な装飾や象徴的なモチーフを重ねたスタイルが多数登場。特に、ホタルの光を思わせるメタリックやラメ、ビジューの煌めきが随所に施され、幻想的な世界観を際立たせた。




また、ショー全体を通じて流れるナラティブは、単なる衣服の提示にとどまらず、視覚的詩としてのファッションの可能性を示すものであり、観る者の想像力に深く訴えかける内容となっていた。




「ファッションは、目に見えない光を掬い上げ、闇の中にある美しさを照らし出すことができる。それはホタルのように、わずかだが確かな光で、未来を導くものだ」と語るミケーレの言葉通り、今回のコレクションは、<VALENTINO>というメゾンの新章の幕開けを強く印象付けるものとなった。




今後の展開とともに、彼の手によって紡がれる<ヴァレンティノ>の新たな美学に、世界中のファッション関係者が熱い視線を注いでいる。





VALENTINO
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