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ダミアン・ジャレ×名和晃平『Planet[wanderer]』、11月に東京・京都で日本初演

Oct 9, 2025
ロームシアター京都と東京芸術劇場を舞台に、世界を舞台に活躍する振付家ダミアン・ジャレと彫刻家 名和晃平による共同作品『Planet[wanderer]』が、2025年11月、待望の日本初演を迎える。

ダミアン・ジャレ×名和晃平『Planet[wanderer]』、11月に東京・京都で日本初演

Oct 9, 2025 - NEWS
ロームシアター京都と東京芸術劇場を舞台に、世界を舞台に活躍する振付家ダミアン・ジャレと彫刻家 名和晃平による共同作品『Planet[wanderer]』が、2025年11月、待望の日本初演を迎える。

本作は、2016年にロームシアター京都で初演され、世界的に評価を受けた『VESSEL』に続くシリーズ作品。『VESSEL』が日本神話『古事記』における死者の世界「黄泉の国」と神々の住処「高天原」を舞台にしていたのに対し、『Planet[wanderer]』は人間世界「葦原中国」をテーマに据える。

タイトルにある“wanderer(さまよう者)”は、惑星の語源に由来し、人間が自然と宇宙の間で揺れ動く存在であることを暗示する。舞台上では、ダンサーの身体がまるで葦のように、脆さと力強さをあわせ持ちながら、生と死、破壊と再生のはざまを彷徨う。

音楽は、カナダ出身の電子音楽家ティム・ヘッカーが手がけ、雅楽的な響きと未来的なエレクトロ・アコースティックが交差するサウンドスケープが構築される。さらに、吉本有輝子による陰影に満ちた照明、スルリ・レヒトによる衣装、湯浅永麻をはじめとする多国籍の8名のダンサーによる身体表現が、観る者の感覚を刺激し続ける。

新型コロナウイルス感染拡大の影響により二度の延期となり、ようやく実現する日本での上演。京都という創作の原点で再び火が灯り、東京という都市で新たな解釈が重ねられる。2人の鬼才が織りなす、視覚と身体、音と空間の複合的なコスモロジーを、ぜひ体感してほしい。

© Rahi Rezvani

© Rahi Rezvani

© Rahi Rezvani

 

©Rahi Rezvani

ダミアン・ジャレ/Damien Jalet
振付家・ダンサー。ダンスをはじめ、視覚芸術、音楽、映画、舞台、ファッションなど、その活動は多岐にわたる。名和晃平との協働作品に、『VESSEL』(2016年)、映像作品『Mist』(2021年)、『Planet[wanderer]』(2021年初演)がある。近作では、2023年11月にアーティストのJR、作曲家トーマ・バンガルテルとのコラボレーションにより、パリ・オペラ座のファサード足場を舞台に、アマンディーヌ・アルビッソンをはじめとする154人のダンサーが踊る『Chiroptera』を創作。2024年9月には、名和晃平と再びコラボレーションし、THEATER 010(福岡)で『Mirage [transitory]』を上演した。映画では、ルカ・グァダニーノ監督によるリメイク版『サスペリア』(2018年)、ポール・トーマス・アンダーソン監督『ANIMA』(2019年)にて振付を担当。2022年、フランス芸術文化勲章オフィシエ章を受章。
Instagram:@damienjalet

〈コメント:ダミアン・ジャレ(コンセプト・振付)より〉
『Planet[wanderer]』をついに日本で上演できることに、大変感動し、高揚しています。日本は、名和晃平氏とともに構想を温め始めた場所であり、この複雑なプロジェクトの最初のリサーチ・ワークショップを京都と石巻で丹念に作り上げた場所でもあります。当初はもっと早い時期での上演を目指していましたが、新型コロナウイルスのパンデミックやその他の技術的な要因により、実現が叶いませんでした。
『Planet[wanderer]』はこれまで世界各地で上演されてきましたが、日本の観客の皆様は、この作品のコンセプトの背景と表現形式の両方に見られる、計り知れないほど多くの深く日本的な文化的要素をすぐに認識されることでしょう。この作品は日本でこそ、他の国では成し得ないほどの共感を得ると信じています。
例えば、『古事記』における「葦原中国」、京都の枯山水、雅楽が未来的なエレクトロ・アコースティックな層が対話するティム・ヘッカー氏の音楽、8人のダンサーの一つ一つの動きに見られる儀式的な正確さとテンポ、吉本有輝子氏が作り上げた心を捉える陰影に富んだ照明デザイン、作品の中核をなすダンサーの湯浅永麻氏の力強いパフォーマンス、そしてその他にも数多くの要素が盛り込まれています。
これらの公演は、私が名和氏とのコラボレーションを始めて10周年という節目でもあります。名和氏は今や私にとって最も重要なコラボレーターの一人であり、彼からは本当に多くを学んできました。11月に東京と京都でお会いできることを楽しみにしています!

©Michael Somoroff

名和晃平/Kohei Nawa
彫刻家。1975年大阪府生まれ。京都を拠点に活動。2003年京都市立芸術大学大学院美術研究科博士課程彫刻専攻修了。京都芸術大学教授。 2011年東京都現代美術館で個展「名和晃平‐シンセシス」開催。2017年、ポンピドゥー・センター・メッスで開催された「ジャパノラマ」展に参加。2018年7月から2019年2月にかけて、パリのルーヴル美術館ピラミッドにて、日仏合同プロジェクト「ジャポニスム 2018」公式企画のひとつとして、彫刻作品《Throne》が展示された。2023年、フランス・セーヌ川のセガン島に高さ25mの屋外彫刻作品《Ether (Equality)》を恒久設置。平成23年度(2011年)京都市芸術新人賞受賞。
Instagram:@nawa_kohei

〈コメント:名和晃平(コンセプト・舞台美術)より〉
ロームシアター京都は2016年秋に『VESSEL』を初演した劇場であり、その成功が、以後の継続的な舞台作品制作の契機となったといっても過言ではありません。いわば、10年以上にわたるジャレとのコラボレーションの原点にあたる記念すべき場所です。三部作のひとつである『Planet[wanderer]』もこの流れの中に位置づけられ、これは今年5月にスイス・ジュネーヴで初演を行った最新作《Mirage》へとつながる極めて重要な作品です。本来、2020年および2022年にロームシアター京都で上演予定でしたが、新型コロナウイルスの影響によって叶いませんでした。今回ようやく公演が実現することを、心から嬉しく思っております。

ダミアン・ジャレ×名和晃平『Planet[wanderer]』
公演詳細
東京公演
京都公演

東京公演
会期:2025年11月1日(土)〜11月3日(月・祝)
会場:東京芸術劇場 プレイハウス
住所:〒171-0021 東京都豊島区西池袋1丁目8−1
時間:各日15:00 開演
11月3日は音声ガイド・タッチツアー付き(要予約)
詳細:https://www.geigeki.jp/accessibility/support/t376/?tab=vision
料金:S席7,500円/A席6,500円/サイドシート5,000円/29歳以下5,500円/高校生以下1,000円
チケット取扱い:東京芸術劇場公式サイトチケットぴあイープラスローソンチケットカンフェティ
東京芸術劇場 プレイハウス 公式サイト
Instagram:@geigeki_info

京都公演
会期:2025年11月8日(土)〜11月9日(日)
会場:ロームシアター京都 サウスホール
住所:〒606-8342 京都府京都市左京区岡崎最勝寺町13
時間:8日(土)19:00 開演、9日(日)15:00開演(9日託児あり。詳細・お申込みはロームシアター京都WEBサイトにて)
料金:一般1階席7,000円、2階席6,000円/ユース(25歳以下)3,000円/18歳以下1,000円
チケット取扱い:ロームシアター京都オンラインチケット、ロームシアター京都チケットカウンター、京都コンサートホールチケットカウンター、イープラス
ロームシアター京都 サウスホール 公式サイト
Instagram:@rohmtheatrekyoto

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