若手アーティストが“非日常”を描くグループ展「Out Of The Diary」、7/25(木)より開催
「Out Of The Diary(アウト・オブ・ザ・ダイアリー)」は、“日記の外側”=未来、夢、非日常といったまだ見ぬ想像世界をテーマに、注目の若手アーティストやクリエイターたちによる感性豊かな作品を一堂に紹介する展覧会だ。日々の記録を越えた想像力に着目し、新たな世代による表現の多様性を発信する。
参加アーティストは、国内外で注目を集める全15組。ペインティング、写真、コラージュ、立体、映像など、ジャンルを横断した作品群が揃い、それぞれのアーティストが持つユニークな視点を浮かび上がらせる。
<参加アーティスト(A to Z)>
Aki Yamamoto
1997年兵庫県出身。グラフィティ文化の影響を通じて主にペインティング、グラフィックの分野で東京を拠点に活動している。近年は、漫画で使用されるスクリーントーンを使用した作品や3Dプリンターで製作した立体作品、〈BEAMS〉、〈BUTTERGOODS〉、〈GOODHOOD〉など国内外のブランドにグラフィックデザインを提供するなど、幅広いフィールドでの表現を追求している。
Instagram: @akiymmt_
Biko
2003年東京都出身。東京とバンクーバーを拠点にストリートの視点で制作活動をする。危険な段階まで追い詰められた現代社会に対する意識は高くストレートなメッセージをストリートカルチャーの手法を用いてZINE、ペインティング、写真、陶芸で発言している。制作以外にもパレスチナに寄付を集めるシルクスクリーンのワークショップやデモにも参加している。
Instagram: @biko_tokyo1
Jujiro
スケートパークに使用されているコンクリートをマテリアルとして選択し、自分の「形」を探求する彫刻家。コンクリート以外にもFRPやレジン、3Dプリンターなどを使用し、原型師としてアーティストのYAMEPI©やTAPPEIなどとの共作も手掛けている。所属しているクリエイティブクルー「COMET」ではフィギュアやグッズの制作を中心に活動中。
Instagram: @jujiro__
Kenji Sakai
酒井建治。1996年京都府出身。現在はロンドンを拠点に活動。自身の実体験と日本的な視点を出発点に、「個と全体の関係性」を再考しながら、自己と他者、構築と解体、自然と都市といった対立する構造のあいだに潜む秩序やルールを捉えようとしている。これは、自分が世界とどのように関わっているかを、身体感覚を通じて問い直す試みでもある。近作では、絵画、版画、立体といったメディウムを横断しながら、リズム、ストローク、幾何学的形態などの視覚的要素を用いて、見えない構造を可視化する表現を展開している。また、アーティストラン・プラットフォーム「MATTER」を主宰し、現代における最も適切な形で変化し続けるコミュニティのあり方を模索している。
Instagram: @kenjisakai_87
Kenny
2005年東京都出身。10代前半から同世代の仲間たちと共に創作・表現活動を開始。東京を拠点に、グラフィティ文化やスケートボードにインスパイアされたドゥ・イット・ユアセルフな姿勢をもとにした絵画、陶芸、彫刻、プリントメイキング、映像、コラージュ、インスタレーション、ソーシャルアートなど、多様な表現ツールを用いて作品を制作している。社会に対するストレートな視線のもとに、教育、人権、文化の多様性を取り巻く問題を発信し続けている。
Instagram:@kenny005_
Kohei Hayashi
林 航平。1996年愛知県出身。2020年に上京し、横浜にあるスケートショップ「LACQUER」で働く傍ら、本格的にフォトグラファーとしてのキャリアをスタート。〈GX1000〉、〈Polar Skate Co.〉、〈Magenta〉など数多くのスケートブランドの撮影を行い、『Thrasher』誌へも写真を提供。暗室にて写真をプリントし、コンスタントに自費出版の写真集やZINEも発表している。
Instagram: @koheihayashi
Maria Sakurai
櫻井万里明。1996年福井県出身。多摩美術大学卒業。2020年よりアーティストとしての活動をスタートし、現在は作品制作を中心にアパレルブランドとのコラボや個展、壁画制作など活動の場は多岐にわたる。2021年よりクリエイティブアソシエーションCEKAI に所属。主なアートワークスに〈BEAMS〉、〈NIKE〉、〈Netflix〉など。
Instagram: @eazy_happy_step
Nana Soeda
添田奈那。1994年東京都出身。商店街にある看板やまがいもののキャラクターをモチーフとし、それらを通して負の感情を表現する。2020年に初個展「リトルガッツ(イシュー)」を開催。現在は山梨にある「GASBON METABOLISM」内にて自身の作品のみを展示し続ける「Gallery ○○(ほにゃらら)」を共同運営するほか、LACOSTE 原宿の「+ My Lacoste Artist Program」にてコラボレーションを行うなど様々なプロジェクトや展示に参加。
Instagram: @wei_wawa
Ryota Daimon
1997年東京都出身。幼少期から絵を描き続け、独学で習得したエアブラシを駆使し独自のスタイルを確立。作風はス
トリートカルチャーや幼少期のカートゥーンに強く影響を受け、リアリズムとストリートアートを行き来した表現が特徴。2023年からは台湾、韓国、アメリカへと活動の幅を広げ、Mister Cartoon キュレーションの国際的なグループショー「Under Pressure」にはアジア圏から唯一の出展を果たした。2024年には東京で過去最大規模の個展を開催、海外ギャラリーとのコラボレーション展にも参加し、世界のアートシーンで知名度を高めている。ファッションシーンからの評価も高く、〈HERON PRESTON〉や〈DIESEL〉、〈Evisen〉などとのコラボレーションも多数。独自のアパレル展開も国内外で注目を集めている。
Instagram: @ryotadaimon
Ryoya Nakazato
中里凌也。1997年埼玉県出身。2014年から自身のブランド〈IMPUDENT LIFE〉でデザイナーとして活動。その傍ら独学でシルクスクリーンの技術を学び、自宅で版の制作からプリントまでこなしている。シルクスクリーンによる表現を追求し、現在は一度使った版を再利用しない1点物のプリントに重きを置いている。
Instagram:@ryoya_nakazato
Ryusei Sabi
1997年東京都出身。写真家。2017年から渡米、ニューヨークで写真を学び、現在はファッションを中心に広告カメラマンとしても活動。現代での写真の在り方や自分の視点を考え、プリントする事にフォーカスを当てた作品を制作している。
Instagram: @e_can_z
Taichi Watanabe
渡邉太地。1997年東京都出身。東京藝術大学大学院美術研究科修士課程油画第一研究室 修了。「どこでも窓」をテーマとした油画作品を制作。窓という枠組み、その先に映る空間が創り出す新たな絵画表現を追求している。また自身の表現をキャンバス上に限らず、シルクスクリーンを用いたT シャツの製作やテキスタイルのデザインなども手掛ける。
Instagram: @1899_tw
Waku Fukui
福井和来。1996年東京都出身。ネオンライトの探求を中心に活動する福井は素材、形、要素に対する私たちの理解に挑戦し、私たちがどのように世界を認識し、関係しているかについて問いを投げかけている。2017年に国内有数の工場島田ネオンにて職人としての修行を開始、やがてニューヨークへ渡米、20世紀を代表する芸術家ナム・ジュン・パイクの作品も手掛けた著名なネオン職人、デイビッド・アブロンに師事。 帰国後、ネオンサインスタジオ「後光」を設立し、2024年に若手作家のためのアーティストランスペース「後光スタジオ」を設立。
Instagram: @waku0134
Yabiku Henrique Yudi
ヤビク・エンリケ・ユウジ。1997年ブラジル、サンパウロ出身。11歳より日本に移住。一時、文化服装学院にて服飾を学ぶ。その後、2017年よりコラージュを用いた表現活動を開始する。作品は、愛と憎しみ、秩序と混沌、美と歪みといった二元的な叙述に囚われる鑑賞者の傾向に挑戦する。廃棄物ともいえる古雑誌のグラフィックと、アートの領域から程遠い、産業の領域にある既製のマテリアルを組み合わせることで芸術作品と消耗品、娯楽と効用、大義と機能的定義の境界線を曖昧にする。全て直感に任せて表現するスタイルは、東京のアート・ファッションシーンを席巻する。現在では、コラージュを中心にオブジェクトの作成や空間インスタレーションなど、その表現の裾野を広げている。
Instagram: @yabikuhenriqueyudi
Yusuke Nakata/You2
中田優佑。1999年大阪府出身、九州育ち。高校卒業後、大阪に戻り2019年から自身の履き潰したスケートシューズを
用いたコラージュ作品を作る。現在は、自身を取り巻く環境に属する友人・知人が履いていたシューズを使用し、製作に取り組む。「劣化し、破壊された靴」にある負のイメージに、「創作する」ことによる正のフィードバックを与えることで、暗澹とした世界や感情から光を見出したときの瞬間的な美しさを立体・半立体的に表象する。
Instagram: @yusukenakata_
Out Of The Diary
会期:2025年7月25日(木)~8月11日(月・祝)
時間:11:00~20:00
会場:SAI(東京都渋谷区神宮前6-20-10 MIYASHITA PARK South 3F)
主催:HIDDEN CHAMPION
また、会期中にはアーティストの活動背景やスタジオの様子、ライフスタイルにまで迫った内容のアートブック『Out Of The Diary Book』も発売される。全176ページ、価格は2,750円(税込)で、展示と連動したビジュアル記録としても注目される一冊となる。
書籍情報
書名:Out Of The Diary Book
仕様:A4変型(W224×H284mm)、176ページ
価格:2,750円(税込)
ISBN:978-4-9914273-0-5
発行:株式会社HIDDEN CHAMPION
問合せ先:info@hidden-champion.net/Tel: 03-6416-8262【12†【PRESS RELEASE】アートグループショー「Out Of The Diary」†L1-L2】