京都 蔦屋書店にて、山口真人の画集刊行を記念したイベントを開催
グラフィックデザイナーとして活動をスタートし、2013年よりアートフェアや個展での発表を行うなど、多岐にわたって表現の場を広げてきた山口真人。今年2月には、自身の代表作となる「SELFY」シリーズから約300点を収録した画集『SELFY – Superficial Aesthetic -』を刊行した。
本展は、その画集の刊行を記念して開催されるもので、原画やドローイングの展示に加え、サイン会やトークイベントも予定されている。「SELFY」は、SNS時代における“現代の肖像画”としての新たな在り方を提示するアートシリーズである。SNSが日常に溶け込んだ現代において、私たちの「自己」は、他者からの視線や承認を前提として構築される存在へと変貌した。セルフィー(自撮り)は、理想化された自己を演出し、他者からの評価によって自己を確認するという現代的な行為の象徴とも言える。
山口の「SELFY」シリーズでは、実在の人物を描くのではなく、匿名性の高いキャラクターやデジタル加工を思わせるビジュアルを通して、自己の記号化や消費される存在としての側面が表現されている。かつての肖像画が「個の本質」を描こうとしたのに対し、「SELFY」は「社会が求める自己像」を描く。そのビジュアルは、一見華やかでスタイリッシュでありながらも、私たちが本当に“自分自身”を生きているのかという問いを投げかける力を持つ。デジタルとリアルの境界が曖昧になった今こそ、山口の問いかけに耳を傾け、自らの在り方を見つめ直す契機となるだろう。
原画《Quizmaster*CF*BL》
サイン会・トークイベントについて
刊行を記念して、サイン会と本書にテキストを寄せた現代美術史家・キュレーター・ディレクターの沓名美和氏を迎えたトークイベントを開催。サイン会、トークイベント来場者には先着で『SELFY』オリジナルステッカーをプレゼント。
サイン会
会期:2025年4月26日(土)、27 日(日)
時間:14:00~16:00
会場:京都 蔦屋書店 6F アートウォール
参加条件|店頭にて、山口真人著『SELFY-Superficial Aesthetic-』をご購入ください。
トークイベント
会期:2025年5月11日(日)
時間:11:00~12:30
会場:京都 蔦屋書店 6F SHARE LOUNGE
登壇者:山口真人、沓名美和
参加費:1,650円(税込)
申込ページ:https://eventmanager-plus.jp/get/46600-1158530404
※参加チケットにはドリンク代金は含みません。ドリンクご利用の場合は、別途SHARE LOUNGE利用料金が発生します。
※イベント後にはサイン会も行います。
書籍について
本書には現代美術史家 沓名美和氏とキュレーター 奥岡新蔵氏によるテキストのほか、版画を含む全作品のレゾネ(目録)も収録した「SELFY」シリーズの決定版です。初回限定版は、特製生地を使用したハードカバー仕様。
『SELFY-Superficial Aesthetic-』
出版社|TRUEFALSE,INC.
著者|山口真人
言語|日本語、英語、中国語
仕様|ハードカバー、208p
定価|9,500円(税込)
山口真人
90年代東京の音楽・ファッション・デザインの影響を受けアーティストとして活動。
「トランスリアリティ(現実の向こう側の現実)」をテーマに、SELFY(自撮り)をする女性をクールキュートに描き現実とは何かを問い続けている。
アパレルブランドX-girl や YouTuber ヒカル、初音ミクとのコラボレーションを行うなどボーダレスな活動をしている。主な個展にMASATO YAMAGUCHI × FUKI COMMITTEE「REMIXED BY」(Tokyo 2024)、「TRUEFALSE」(Tokyo 2023)、「SELFY:完整版」(Hongkong 2022)、MAKERS SPACE × 山口真人「stay pixelated」(Tokyo 2022)がある。
Instagram:@yamagch
山口真人「SELFY – Superficial Aesthetic – EXCLUSIVE POP-UP」
会期:2025年4月25日(金)~5月18 日(日)
時間:10:00~20:00 ※最終日のみ18:00まで
会場:京都 蔦屋書店 6F アートウォール
入場:無料
お問い合わせ:075-606-4525
特集ページ:https://store.tsite.jp/kyoto/event/t-site/46600-1158530404.html