世界は循環の中にある。時間の流れの中で、一つの形状に留まることなく、動き続け、多様に影響し合い、複雑な流れを繰り返している。その結果、自然界ではゴミやうんちといったものがそのまま残ることはほとんどなかった。だが現在の人間社会では、その存在が大きな問題となっており、文化的にも見たくないものとして扱われている。ゴミ捨て場や水洗トイレは、まるでブラックボックスのように、私たちが忘れるための装置として機能しているかもしれない。

本展では、日常生活から宇宙まで、さまざまな「ゴミうんち」を取り扱う。そして、ゴミうんちを含む世界の循環を「pooploop」と捉える。これまで避けてきた存在に再び向き合うことで、社会問題だけでなく多様な側面が見えてきた。ただ燃やすだけではなく、水に流すだけでもない、じっくりと観察し、単純化せずに新しい態度で向き合うことで、数え切れないほどの不思議や好奇心に出会った。ゴミうんちという新しい概念をきっかけに、人工物のデザインも同じように考えることができないかという問いを提起する。この展覧会は、世界の循環に対峙する実験の場であると同時に、止まることのないこの世界で、欠けていたパーツがピッタリとはまり、新たなループが始まるきっかけを提供する。

企画展「ゴミうんち展」
日時：2024年9月26日（木）〜2025年2月16日（日）
場所：21_21 DESIGN SIGHTギャラリー1＆2　
入場料:一般1,400円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料
開館時間:10:00 – 19:00（入場は18:30まで）
*六本木アートナイト特別開館時間：9月27日（金）、28日（土）10:00-22:00（入場は21:30まで）