タカ・イシイギャラリー (complex665)にて、アメリカの先駆的な作家ダン・グラハムの本ギャラ リー2度目となる個展を開催
グラハムはコンセプチュアル・アートの特筆すべき数々の発展のなかでも、第一線を行く作家だった。音楽や建築、人類学、占星術など広い領域を探究し、文章、パフォーマンス、建築的パビリオン、映像といった制作形式をとり人々の生活に挑発的なアイデアをもたらした。彼の作品は広く国際的に展示されており、多くの個人や公共のコレクションに収蔵されている。
本展では「挑発者」「反逆者」と自称するグラハムの作品が時系列に展示される。展示作品には、ニュージャージー州の郊外開発を撮影したシリーズ写真や、心理学と「見つめること」に対する関心を示した模型作品「Clinic for a Suburban Site」などが含まれる。また、グラハムの最後の作品であるパビリオンの3つの模型も展示され、彫刻と建築の中間に位置し、表現の道具として、心理的な拠り所として、社会変革の担い手として、そして私たちが他者と自分自身を見るプリズムとして注目された。
Dan Graham
Courtesy Dan Graham Estate and Marian Goodman Gallery / Photo: Genevieve Hanson
Dan Graham
Courtesy Dan Graham Estate and Marian Goodman Gallery / Photo: Kenji Takahashi
ダン・グラハム
1942年イリノイ州アーバナ生まれ、ニュージャージー州ウィンフィールド・タウンシップ育ち。50年間、キャリアのほとんどをニューヨークで過ごし、2022年に他界。グラハムの作品は、中国・北京のRed Brick Art Museum(2017年)、アメリカ・オハイオ州のクリーブランド美術館(2016年)、フランス・マルセイユのMAMO(2015年)、アメリカ・ニューヨークのメトロポリタン美術館(2014年)、オランダ・ティルブルクのデ・ポン財団(2014年)に収蔵され、2009年にロサンゼルス現代美術館で開催された巡回回顧展を皮切りに、ニューヨークのホイットニー美術館、ミネソタ州ミネアポリスのウォーカー・アート・センターを巡回しました。グラハムは、2005年、2003年、1976年にヴェネチア・ビエンナーレに参加したほか、複数のドクメンタ(1997年、1992年、1982年、1977年、1972年)に参加しています。2010年にニューヨークのアメリカン・アカデミー・オブ・アーツ・アンド・レターズ賞、2001年にパリ市のフランス・ヴェルメイユ・メダル、1992年にニューヨークのスコウヒガン・メダル(ミクストメディア部門)を受賞。日本では、2004年に千葉市美術館で開催された「ダン・グラハムby ダン・グラハム」展が北九州市立美術館を巡回しました。
会場:タカ・イシイギャラリー (complex665)
住所:東京都港区六本木6-5-24 complex665 3F
会期:2024年5月28日(土) 〜 6月22日(土)
営業時間: 12:00 – 19:00 定休日: 日・月・祝祭日
公式サイト
Instagram:@takaishiigallery