
ブランド設立当初より約10年にわたり、日本のバイヤーがいち早く<BODE>を支え、現在に至るまで変わらぬ信頼関係を築いてきた。その長年の歩みがあったからこそ、アジア初の直営店を東京に構えることは自然な選択であったという。

店舗デザインはGreen River Project LLCが担当。日本で数々の公共建築を手がけたチェコ系アメリカ人建築家アントニン・レーモンドの仕事に着想を得て設計された。レーモンドは1964年に昭和天皇より勲三等旭日中綬章を授与され、アメリカン・スクール・イン・ジャパン(1927年)、日光のイタリア大使館別荘(1929年)、リーダーズ・ダイジェスト東京支社(1951年)などを手がけた建築家である。日本の伝統的建築手法を尊重しながら、西洋の歴史的技法を融合させるその姿勢が空間設計に反映されている。

家具や調度品、装飾は、1961〜63年のケネディ大統領時代に行われたホワイトハウス修復事業「ケネディ・レストレーション」を参照。ジャッキー・ケネディがインテリア・デザイナーのシスター・パリッシュやステファン・ブーダン、ウィンタートゥール美術館のヘンリー・デュポンらと協議を重ね、歴史的価値と国家としての品格を重んじながら作品を選定したプロジェクトである。歴史や伝統が息づく空間の中で新たな物語を紡ぐという思想に倣い、ブランドの歴史を翻訳/再解釈するような作品が選び抜かれている。

エントランスでは、かつてJFKの大統領執務室(オーバルオフィス)に飾られていた絵画をアーティストのマット・ケニーが再現した作品が来店者を迎える。試着室にはカート・ビアーズによるエジプトの風景画を配し、両脇にはエミリーの庭で採れたアジサイのドライフラワーを活けたイラン製の真鍮花瓶を設置。足元には大使館の共用部やオフィスロビーを想起させる特注のウールカーペットを敷き、試着室ドアには神奈川県比山で調達されたグリーンガラス窓付きの再生木材ドアを採用している。

店内中央にはGRPLLC製のアメリカンブラックウォールナットのダイニングテーブルと椅子を配置。テーブル上にはエドモン・ラシュナルによる1920年代のフランス製セラミック花瓶をあしらい、静謐な気品を添える。デスクにはニューヨークのPaula Rubenstein Ltdで調達したアーツ・アンド・クラフツ期のブロンズ製レターホルダーとインク壺を置き、エミリーの自宅から持ち込んだデスクランプを組み合わせた。

レジへ向かう動線上には、古材の檜のみを使用した「檜の小屋」を設置。伝統技法を用いすべて手作業で建てられたこの小屋には、ノミ跡が刻まれた「はつり仕上げ」のGRPLLC製スツールを2脚配している。
<BODE>のメンズおよびウィメンズのフルコレクションに加え、ヴィンテージやアンティークのテキスタイルから制作された一点物のピースも展開。さらに、ミッドセンチュリー期の国立公園柄のピローケースで仕立てたクッションや、オリジナル制作のスーベニアアイテムなど、限定アイテムも取り揃える。

長年ブランドを支えてきた日本との関係性への敬意から誕生したBODE Tokyo。歴史に根ざしたアメリカンラグジュアリーを、ブランドならではの視点で体感できる場となる。
BODE Tokyo
オープン日:2026年2月20日
営業時間:11:00〜19:00
住所:〒151-0064 東京都渋谷区上原3丁目43-1