内田繁とアルド・ロッシの共鳴、ホテル イル・パラッツォとALESSIに宿るデザインの記憶──「内田繁とアルド・ロッシのプロダクト展」designshop azabuで10/15(水)より開催
本展は、その出会いから生まれた創造的な対話を、プロダクトの視点から再考する試みだ。ロッシがALESSI社とともに手がけた《La conica》《Moment》などのキッチンウェアを通じて、建築的構築美と詩的感性の交差を探ると同時に、ホテル イル・パラッツォの理念に呼応する内田のプロダクトも紹介される。

La conica (1986, ケトル)

La conica (1984, エスプレッソコーヒーメーカー)

Moment ( 2005, 掛け時計)
会場では、以下の3つの特別企画のもとに展示が行われる。
1.アルド・ロッシと ALESSI
ALESSI社の企画「Tea&Coffee Piazza」から始まるロッシのデザインの系譜を辿り、以降の代表的なプロダクトを紹介する。
2.置時計《Dear Vera I》復刻
2024年に復刻された《Dear Vera II》に続き、新たに復刻が決まった《Dear Vera I》を、限定50台のシリアルナンバー入りで販売。会場では好みの番号を選ぶことができる。
3.照明《L’uovo》復刻
ホテル イル・パラッツォの空間で使用されている内田繁デザインのフロアランプ《L’uovo(ウォーボ)》の復刻を目指したクラウドファンディングを実施。静謐な光が現代に再び蘇る。

Dear VeraⅠ/左 Ⅱ/右 (1989, 卓上時計) Photo by Ryoukan Abe

Dear VeraⅠ/左 Ⅱ/右 (1989, 卓上時計) Photo by Ryoukan Abe

L'uovo ( 2004, フロアランプ) Photo by Thomas Libiszewski
互いに異なる文化的土壌を持ちながら、空間・建築・プロダクトの領域を軽やかに横断した内田とロッシ。その思想が、時を経て再び響き合う瞬間に立ち会える展覧会である。
この秋、ホテル イル・パラッツォの記憶をたどりながら、デザインが紡ぐ詩のような対話に触れてみてほしい。
【プロフィール】
内田繁(Shigeru Uchida)
1943–2016。日本を代表するインテリアデザイナー。商業・住宅空間、家具、工業デザイン、地域開発まで幅広く手がけ、毎日デザイン賞、紫綬褒章など受賞多数。代表作に「ホテル イル・パラッツォ」「茶室 受庵・想庵・行庵」「ザ・ゲートホテル雷門」など。作品はメトロポリタン美術館、M+美術館などに収蔵されている。
アルド・ロッシ(Aldo Rossi)
1931–1997。イタリアを代表する建築家・理論家。建築の本質を「記憶」と「形式」に見出し、幾何学的で詩的な建築表現を追求。1990年プリツカー賞受賞。代表作に「サン・カタルド墓地」「ホテル イル・パラッツォ」など。ALESSIとの協働で《La Cupola》《Il Palazzo》などをデザインした。
【開催情報】
展覧会名:内田繁とアルド・ロッシのプロダクト展-ホテル イル・パラッツォ とアレッシ
会期:2025年10月15日(水)~12月14日(日)
開催時間:11:00–19:00(土・祝:11:00–17:00)
休廊日:日曜日(詳細はHPの営業日カレンダーを確認)
会場:designshop azabu(東京都港区南麻布2-1-17 白ビル1F)
Tel:03-5791-9790
Web:https://www.designshop-jp.com/shigeru_uchida-aldo_rossi/
主催:株式会社designshop
特別協力:株式会社内田デザイン研究所、アルド・ロッシ財団、株式会社霞工房、Hakko in Style株式会社
協力:株式会社タカタレムノス、SOMEWHERE TOKYO、有限会社コスタンテ、鹿目デザイン事務所、Eastern Kaffee Trade / EILLES
入場料:無料