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視覚と認識の境界を揺さぶる、石場文子の新作個展「Fusion of Vision」が10/11(土)よりARTDYNEにて開催

Oct 10, 2025
東京・日本橋のARTDYNEにて、2025年10月11日(土)から11月2日(日)まで、石場文子による個展「Fusion of Vision」が開催される。

視覚と認識の境界を揺さぶる、石場文子の新作個展「Fusion of Vision」が10/11(土)よりARTDYNEにて開催

Oct 10, 2025 - NEWS
東京・日本橋のARTDYNEにて、2025年10月11日(土)から11月2日(日)まで、石場文子による個展「Fusion of Vision」が開催される。

石場は一貫して「見ること」と「平面に現れる像」の関係性に向き合い続けてきた作家だ。今回の個展では、写真という現実の断片に絵画的な操作を加えることで、認識のズレを浮かび上がらせる新作が展開される。

写真の上に引かれた線や施された彩色、そして背景に用いられたストライプが、奥行きと平面の狭間を滲ませる。そこに立ち現れるのは、私たちが無意識に持つ視覚のフレームを問う、詩的で実験的な風景だ。

石場のステートメントによれば、「写真とは3次元(世界)を2次元(平面)上に置換するものと言えます。私たちは画面の中に現れる被写体や空間から撮影された状況や物質の質感や奥行、その場の空気のようなものを思い出したり想像したりすることで、まるでそれが3次元(世界)を写したものであると思い込もうとします」と述べている。

しかし、あえて写真に介入し、二次元にしか存在し得ない要素を重ねることで、「見る」ことの意味そのものが揺さぶられる。今展では、そうした視覚の解体と再構築のプロセスをより錯視的な構成で示す。背景のストライプが空間の関係性を撹乱し、鑑賞者の「見るという行為」を再起動させる装置として機能していく。

ただ写真を見るのではなく、その奥に潜む知覚と想像の境界に触れる。そんな濃密な視覚体験が、この展示空間で静かに立ち上がる。

日常の視線をひとひねりしてくれるような、詩的で挑戦的な展示。会場でぜひ、あなたの「見る」を更新してみてほしい。

【作家プロフィール】
石場文子(いしば あやこ)
1991年兵庫県生まれ、関西在住。愛知県立芸術大学博士前期課程美術研究科油画・版画領域修了。視覚情報と人間の認識の関係性を主題に、被写体に黒いペンで線を描いた上で撮影する「2と3のあいだ」「2と3、もしくはそれ以外」シリーズなどを制作。主な展覧会に「あいちトリエンナーレ2019 情の時代」「Kyoto Art for Tomorrow 2025 ―京都府新鋭選抜展―」など。VOCA展2019奨励賞、2024年日本経済新聞京都支社賞ほか受賞歴多数。
Instagram:@ayakoishiba_1991

【開催情報】
展覧会名:Fusion of Vision
会期:2025年10月11日(土)〜11月2日(日)
会場:ARTDYNE(〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町1-1-6 小浦第一ビル2C
開廊時間:12:00〜19:00
休廊日:月曜・火曜・水曜
観覧料:無料
ウェブサイト:www.art-dyne.com
Instagram:@galleryartdyne

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