A-POC ABLE ISSEY MIYAKEが21_21 DESIGN SIGHTにて展示「TYPE-XIII Atelier Oï project 」開催
<A-POC ABLE ISSEY MIYAKE>が、2025年4月のミラノデザインウィーク期間中に、スイスを拠点とするデザインスタジオatelier oïとの協業による新プロジェクト「TYPE-XIII Atelier Oï project」を発表した。このプロジェクトでは、「一本のワイヤー」と「一枚の布」を融合させた新たなコンセプトの照明器具を開発した。今回は、その発表時のプロトタイプを中心に再構成した展示を日本初披露する。

© ISSEY MIYAKE INC.

© ISSEY MIYAKE INC.

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<A-POC ABLE ISSEY MIYAKE>はこれまで、身体に向き合いながら「一枚の布」の持つ可能性をさまざまな技法を用いて追求し、独自の衣服を創り出してきた。本プロジェクトでは、それを更に一歩前に進めて、照明という新たな領域に挑戦している。展示では、atelier oïとの協業から生まれた二つの照明器具シリーズが登場する。
O Series
「O Series」は、日本のポータブル照明メーカー「Ambientec」と共同開発したポータブル型の照明器具シリーズ。使う人が日常生活の中で自由に好きな場所に持ち運びでき、多様な空間や環境にも調和するデザインが特徴である。このシリーズは、花が持つ繊細な美しさとしなやかさからインスピレーションを得ている。季節や迎えるゲストに合わせて空間に花を生けるように、その時々の気分や環境に応じてアレンジが可能なデザインを追求した。プリーツのひだから洩れるやわらかな光が空間を照らし、日常にやさしく寄り添う、まるで一輪の花のような照明器具になっている。
シェードには、atelier oï が構造設計を手掛けたエレガントな楕円形のワイヤーフレームと、<A-POC ABLE ISSEYMIYAKE>の服づくりに活用されているリサイクルポリエステルをベースにした「Steam Stretch」素材を採用されている。Steam Stretchは、一枚の布にデザイン要素をあらかじめ織り込み、熱を加えることで意図した部分の布を収縮させ、繊細で立体的なプリーツ形状のテクスチャーを生み出す独自の技術である。フレーム内に浮かび上がる有機的な布の光と影が、幻想的な美しい表情を生み出し、空間を柔和に彩る。
A Series
「A Series」は、A-POCを象徴する無縫製ニットによる照明シリーズ。このシリーズでは、チューブ状のニット生地にあらかじめシェードの形状が編み込まれており、フレームとなるワイヤーを挿入することで、立体的なフォルムに変化する。さらに、連続して編まれたシェードは、カットする位置によって、シングル、ダブル、トリプルなど、空間に合わせてさまざまな形状や大きさに仕上げることができる。A-POCならではの遊び心に溢れたデザインが特徴である。
展示では、スペインの照明ブランド「PARACHILNA」の協力を得て実現したペンダント型照明器具のプロトタイプを展示される。PARACHILNAは、誠実なデザインと厳選された素材、そしてクラフツマンシップによる独創的な照明づくりで知られている。

展示概要
会期:2025年10月1日(水)ー 11月24日(月)※火曜休館
会場:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3
〒107-0052 東京都港区赤坂 9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン
時間:10:00 – 19:00
入場料:無料
主催:株式会社イッセイミヤケ
<A-POC ABLE ISSEY MIYAKE>について
A-POCとは、A Piece of Cloth=“一枚の布”の意。1998年に三宅一生がパリで発表したA-POCは、新しい概念で服づくりのプロセスを変革し、時代を見つめながら進化を遂げてきた。2021年に発足した<A-POC ABLE ISSEY MIYAKE>は、A-POCの持つ無限の可能性を社会に現実化 “ABLE”させていくブランドである。宮前義之率いるエンジニアリングチームは作り手と受け手とのコミュニケーションを大切に、異分野や異業種との新たな出会いからものづくりの新しい可能性を探究していく。
atelier oïについて
atelier oïは、1991年にスイスのラ・ヌーヴヴィルでオーレル・エビ、アルマン・ルイ、パトリック・レイモンの3名によって設立。その活動は、チームワークの精神と素材との深い結びつきを体現している。40名からなる多分野にわたるチームで、建築、インテリアデザイン、プロダクトデザイン、セノグラフィーを融合させ、自然現象や職人技を再解釈しながら、分野の垣根を越えた活動を展開している。カンボジアでの人道的プロジェクトの取り組みの他、数々の受賞歴や多岐にわたるグローバルブランドとのコラボレーションを通じて、世界的な評価を得ている。