芸術家・高畑彩佳の個展『一方で、他方で』が5/16(木)から開催
高畑彩佳 個展『一方で、他方で』
2年前に祖母が亡くなり、祖父は今際の際を漂っている。
日がな一日生きることと死ぬことについて考えている。
あらゆる場所で人が生まれ、死んでゆく。
美しく死にたい。体の限界が来るまで生きて、自分の一生は、心は、美しかったのだと、そう思いながら眠りにつきたい。
奪わず、恨まず、助けを乞わず、苦しむことなく死んでゆきたい。
自分の心を律する装置、仄暗い夜の闇の中でもちいさな光を増幅させる装置が欲しい。
誰かにゆるされたい気持ちで生きていたくはない。
ゆるされる必要はない。
全ての人の命が、尊重されることを願って。
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高畑 彩佳(Sayaka Takabatake)
芸術家。「人は見ている。そこに誰もいなくても。いいことをした時も、悪いことをした時も。無かったことにはならない」 という教えのもとで育った。私を見つめる目とは誰か。神か、自然か、隣人か、あるいは己か。
誰かが定めた正しさを生きるのではなく自分に問い続けるための装置を作る。無宗教でもないけれど、どこの宗教にも属しきれない自身の不確定な祈りの先に思いを馳せ、光を受けて見え方が変化する素材、技法を用いて特定の信仰の対象である偶像を描かぬ不在のイコンを制作し自覚的に生きるための問いを誘発する。1995年香川県生まれ。京都造形芸術大学大学院修了。京都在住。丸亀市の助成を受け、丸亀市猪熊源一郎現代美術館造形スタジオで初個展「象牙の塔」を開催。
Web:https://stakabatake23.wixsite.com/sayakatakabatake
Instagram:https://www.instagram.com/sayakatakabatake
高畑彩佳のインタビュー記事はこちら
クリエイターコメント
2023年、京都で制作を続ける中でご縁ができた禅寺、東福寺塔頭 光明院にて個展「ゆめゆめわすれることなかれ」をクマ財団の活動支援事業にて企画、開催。重森三玲の作庭した波心庭を見るために世界中から人々が訪れるこの場所で、寺に差し込む光や流れる空気、感覚を遮ることなく増幅させる装置を作るため7年ぶりに和紙を支持体とした作品を制作し掛軸や屏風などの形にしつらえた。クマ財団の助成のおかげで表具師と共に光明院の空間に向きあい、しつらえを通して寺と作品を繋げることができた。本展では表具と空間の関係性から発展した箔継重ねの作品と、その空気と向き合う場を作る。
展示会情報
タイトル:一方で、他方で
出展作家:高畑 彩佳
会期:2024年5月16日(木)〜5月20日(月)
開館時間:12:00 – 19:00 ※最終日は17:00まで
料金:無料
Web:https://kuma-foundation.org/gallery/event/sayakatakabatake/
会場:クマ財団ギャラリー
〒106-0032 東京都港区六本木7-21-24 THE MODULE roppongi 206
車椅子の方の来館については、入口に段差があるため、スタッフが案内してくれる。当日来館の際に下記のお問い合わせ先より電話にてご連絡いただきたい。
主催:公益財団法人クマ財団
お問い合わせ:クマ財団事務局
Mail:contact@kuma-foundation.org / Tel: 03-6721-7798(平日: 11:00 – 19:00)
フォーム:https://kuma-foundation.org/contact/