藍嘉比沙耶（あおかび さや）は、主に自身が生まれる前後に制作された日本の商業アニメーションに影響を受け平面作品を制作しているが、一貫して「これは絵画である」という証明を、独自の手法を用いて表現し続けている。

©aokabi saya ,Courtesy of HENKYO

本展は、作品が完成するまでの過程をキャンバス上で表現した “PROCESS” シリーズの展覧会となり、3枚1組の大型作品を含むオール新作のキャンバス作品を発表する。また、藍嘉比沙耶にとって初となるプリント作品(抽選販売)をリリースする。

“process” の手法は、絵画の制作過程そのものを作品に反映させている。鉛筆で描かれた線はアーティストの発想や構想を表し、黒い絵の具で描かれた線が具体的な形や輪郭を与え、最後に塗られた色面が色彩や表現の最終段階を示している。

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このような段階的なアプローチは、絵画が物理的なキャンバス上に具現化されるまでの過程を視覚的に提示し、観客に絵画の深層に触れる機会を提供する。絵画はアーティストの思考や感情が線や色彩を通じて表現される、創造的な表現の形態であり、「process」はその本質を明らかにしている。また藍嘉比が一貫して表現してきた 「これは絵画である」という証明でもある。

メインビジュアル：©aokabi saya ,Courtesy of HENKYO