YOSHIROTTEN、Jonathan Zawada、Russell Maurice は、アート・シーンで活発に制作と発表を続けながら、ファッションや音楽、テクノロジーなど様々な領域のプロジェクトでも活躍している。

YOSHIROTTEN は2023年に、自身のアート・プロジェクト「SUN」を発表した。国立競技場・大型駐車場や幕張新都心の市街地、「山梨国際芸術祭｜八ヶ岳アート・エコロジー 2023」や故郷の鹿児島県などで展示が行われ、陸・海・空で展開された超大規模なものを含むインスタレーション群が大きな話題となったのは記憶に新しい。また、並行して欧米ラグジュアリーブランドや国内外のミュージシャンなどの為の仕事を手掛けている。

Jonathan Zawada は世界各国で作品を発表した後、2018 年にシドニー・オペラ・ハウスに投影する為のプロジェクションマッピング作品を発表し、昨年9月からは金沢21世紀美術館が主催する「DXP （デジタル・トランスフォーメーション・プラネット）―次のインターフェースへ展」にも参加中だ。また、Dua Lipa やFlume、The Avalanches など国際的な音楽家たちにビジュアルを提供している。

Russell Maurice は90 年代後期にロンドンで作家活動を開始し、現在は日本在住。主にヨーロッパと東京で作品を発表し、2020 年にはベルギー・ブルッセルのMima Museum に作品が展示・収蔵された。23年は「EASTEAST_TOKYO 2023」に参加後、ドイツ・ケルンにあるギャラリー〈Ruttkowski;68〉で個展を開催し、過去10年間に制作した彫刻作品をコンパイルした書籍を発表するなど精力的に活動している。また自身の運営するファッションブランド「GASIUS」が創設30周年を迎えた。

The 5th Floorは国内では稀なキュラトリアル・スペースを掲げる場所です。アートの生態系においてのアカデミズムの魅力と必要性を体現する国内有数のプログラムを実践している。良き友人であるNozza Serviceは、芸術家から、美術館、限定１００枚のレコードまで様々な機会にアート・サービスを提供している。

Nozza Serviceが最も長く時間を過ごすこの３名の背後にある（かもしれない）共通した美意識へと、The 5th Floorとのコ・キュレーションで迫る。

1月20日（土）18時より、誰でも入場できるオープニング・レセプションも開催。また、展示最終日の14時からキュレーターと作家によるトーク・イベントを開催予定だ。詳細は別途SNSなどでアナウンスされる。

KIMYONA UTSUKUSISA
会 期：2024年1月20日(土)〜2月4日(日)
オープニングレセプション：2024年1月20日(土) 18:00〜21:00
トークイベント：2024年2月4日(日)14:00〜 (詳細は追ってSNS 等にて告知)
会 場：The 5th Floor 　〒110-0008 東京都台東区池之端3-3-9 花園アレイ5F
開場時間：13:00〜20:00
閉場日：月、火、水
アクセス： 東京都メトロ 千代田線 根津駅 2番出口 徒歩4分
入場料：¥500 (学生無料)

主 催： The 5th Floor, NOZZA SERVICE
The 5th Floor 賛助：D/C/F/A
アーティスト： Jonathan Zawada, Russell Maurice, YOSHIROTTEN
キュレーション： The 5th Floor, NOZZA SERVICE
広　　　　　報 ： Yoshiko Kurata
お問い合わせ： The 5th Floor / info@the5thfloor.org

Artist Profile

Russell Maurice, Courtesy of the Artist

Russell Maurice（ラッセル・モーリス）
イギリス・ニューカッスル生まれ。若干8 歳にしてグラフィティカルチャーに出会い、大きな影響を受ける。ロンドンで暮らした後、日本に移住。ヨーロッパにおけるグラフィティ文化から発祥したムーブメント「Comic Abstraction」の第一人者であり、またそれらのカルチャーとファッションを繋ぐ先鋭的なブランド「Gasius」のファウンダーとしても知られている。

モーリスの表現は多くのアーティスト達に影響を与えており、グラフィティが歴史化される重要な部分を担うアーティストだ。一見はグラフィカルかつポップな印象を持つモーリスの作品群ですが、生物や自然物が持つ造形の特性を熟知し、異なる文脈の物事を組み合わせるインターメディアアート形式で表現されている。

また、ストリートカルチャーの表現が自然界に存在する有機的で抽象的な形状に基づいていることを感じさせると共に、ストリートアートがサイケデリックアートや神秘主義と結びついていることも示唆している。

@gasius

Jonathan Zawada Portrait, Courtesy of the Artist

Jonathan Zawada（ジョナサン・ザワダ）
ザワダは、アートとデザイン世界のアナログとデジタルの両技法を織り込む多面的なアプローチで知られるアーティストである。彼は創作活動でしばしば、つかの間ではかないバーチャル体験から、有形の芸術作品を創造することを探求する。人工的な物と自然な物の交わりや混合を中心とする彼の世界は、超写実的であり精巧で複雑にきめ細かく表現され、それでいて大胆でダイナミックなものとして成り立っている。

ザワダの活動は、初期のルーツであるウェブデザインやプログラミング、そして商業グラフィックデザイン、イラストレーションから現在では家具のデザイン、彫刻、動画、美術展示そして絵画などにまで至る。ザワダの仕事は、商業分野とファインアート分野共にしっかり根をおろしていると言えよう。自分の活動について聞かれると、「最近は単純に、自分はものを作るのが好きなのだ、という考えに落ち着いているよ」と彼は言及する。

@zawhatthe
https://zawada.art/

YOSHIROTTEN Portrait, Courtesy of the Artist

YOSHIROTTEN（ヨシロットン）
ファインアートと商業美術、デジタルと身体性、都市のユースカルチャーと自然世界など、複数の領域を往来するアーティスト。2018 年に展覧会「FUTURE NATURE」を開催。その後も、NY のギャラリー 〈 Jeffrey Deitch〉で開催された展示「Tokyo Pop Underground」への参加、また森山大道やウィン・シャの写真を再構築する「Resolution」シリーズは中国・広東省と香港での展示に発展するなど国際的かつ精力的に活動している。

23年にはマルチメディア・アートプロジェクト「SUN」を発表し、陸・海・空で展開された超大規模な市街展示を含むいくつかの機会でインスタレーションを展示しました。同シリーズは1日1枚、1年間にわたり描き続けられた、全365点の周囲の色彩を反射する銀色の太陽のイメージで構成され大型インスタレーションやNFT、書籍、レコードなど様々なメディアに展開されている。

YOSHIROTTENが長年続けてる光や色彩に関するリサーチ、地球・自然環境に対する関心とSF 的世界観が混じり合い普遍的なテーマを獲得した代表作と言える。

@yoshirotten

NOZZA SERVICE
東京を拠点に世界中の芸術家や顧客にアートに関するサービスを提供する会社。美術館やアートフェアの為のキュレーションとコミュニケーションとコーディネーション、季節を彩るイラストレーションから限定100枚のダブプレートまで、様々な領域を越境しながら活動中。
2023年は春頃、科学技術館で開催された「EASTEAST_ TOKYO 2023」に大きく関与した後、YOSHIROTTEN の「SUN」などアート・プロジェクトにも参画。夏には、原宿ドミサイルにてアパレルラインのNozzarella を発表し、同時にRussell Maurice と共にKevin Kemter の展覧会を制作し、同作家の書籍を出版。また、「SUN」が幕張新都心の市街や幕張メッセ前で大規模野外展示を実施する。秋には、ancco の陶器展示を英国ロンドンのGoodhood で開催した後に、金沢２１世紀美術館で開催している「DXP（デジタル・トランスフォーメーション・プラネット）―次のインターフェースへ」展にてJonathan Zawada の新作インスタレーションを発表した。

@nozzaservice

The 5th Floor
The 5th Floor は2020年2月、東京（根津・池之端）に誕生したキュラトリアル・スペース。元社員寮の均一なようでそれぞれ異なる5階の3部屋、そしてバルコニーや屋上など特有の空間を活かす、意欲的なキュレーション主導のプログラムを発表する。自身あるいはゲストのキュレーションによる展覧会に加え、国内外のキュレーターを招聘するキュレーター・イン・レジデンスや国際的なキュレーターおよびアート関係者とのワークショップ、さらにはキュレーションに関する教育や研究などを通して、次世代のアーティストやキュレーターの台頭、活動を支援する取り組みを行う。

@t5f.tokyo