HOSOO、ミラノデザインウィークに合わせてカールステン・ニコライとの協働作を発表
1688年に京都・西陣で創業した<HOSOO>と、織物の構造と起源に関心を寄せるニコライとの協働は2023年に始まった。本展示では、両者に共通する「波」「反復」「構造」を起点に、音と織物という二つのメディアの関係性を再定義する試みを展開した。

©Alessandro Saletta

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インスタレーション「WEAVE WAVE」では、「Sono Obi Wave Weave」から派生したサウンドトラックをもとに、音響データを織物として構築。音を三次元的に可視化するスペクトログラムを用い、ソノグラムとして可視化された音を織物へと変換し、さらに再び音へと還元され得る構造を提示した。

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あわせて、<HOSOO>の織工房における制作風景をニコライ自身のディレクションにより撮影・編集した映像インスタレーション「Wave Weave‒Monitor Version」も発表。経糸と緯糸が交差する構造をバイナリー的なアルゴリズムとして捉え直し、織物に内在する時間性と反復性を音響と同期させた。

©Alessandro Saletta

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新作テキスタイル・コレクション「Raster Gradient」は、ニコライによる同名のシルクスクリーン作品をテキスタイルへと展開したもの。ドットの密度によって生まれるグラデーションを、糸の密度と構造を精緻に制御する織りの技術で表現した。経糸に複数の色を配することで繊細な色の諧調を実現し、ラスターパターンの構造と西陣織の技術を交差させている。

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300年以上にわたり織物の可能性を拡張してきた<HOSOO>は、本展示を通して織物を「構造」として捉え直し、染織文化を現代美術およびデジタル技術の視点から更新する新たなアプローチを示した。
主催:株式会社 HOSOO
協力:Studio Carsten Nicolai、Galerie EIGEN+ART Leipzig/Berlin、 NOTON . Archiv für Ton und Nichtton
ゲスト・キュレーター:阿部一直
宣伝美術:森田明宏
プロジェクト・マネジメント:渡部里奈
テクニカル・アシスタント:nibo
ディレクション:細尾真孝