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光に暴かれた影のない街――松江泰治「ANDALUCIA 1988」、幻のシリーズがTARO NASUで展示

Oct 17, 2025
TARO NASUでは、10月11日(土)から11月9日(日)まで、松江泰治の個展「ANDALUCIA 1988」を開催中。1988年、25歳の松江がスペイン・アンダルシアで撮影した風景写真を中心に構成された本展では、これまで一度も発表されることのなかった“幻のシリーズ”が一堂に展示される。(PHOTO:ANDALUCIA 1988, 1988 ©TAIJI MATSUE Courtesy of TARO NASU)

光に暴かれた影のない街――松江泰治「ANDALUCIA 1988」、幻のシリーズがTARO NASUで展示

Oct 17, 2025 - NEWS
TARO NASUでは、10月11日(土)から11月9日(日)まで、松江泰治の個展「ANDALUCIA 1988」を開催中。1988年、25歳の松江がスペイン・アンダルシアで撮影した風景写真を中心に構成された本展では、これまで一度も発表されることのなかった“幻のシリーズ”が一堂に展示される。(PHOTO:ANDALUCIA 1988, 1988 ©TAIJI MATSUE Courtesy of TARO NASU)

当時、カメラを抱えて歩き続けた松江の前に広がっていたのは、強烈な光にさらされ、影を失った町。その光景は、ただの風景ではなく、写真家としての出発点となる“視ること”の感覚を呼び覚ました。この旅での経験は、のちに代表作「gazetteer」へとつながる重要な契機となったという。

本展は、処女作「TRANSIT」と初期代表作「gazetteer」とをつなぐ位置づけにある作品群によって構成される。長い年月のあいだ封印されてきたシリーズが、37年の時を経て初めてまとまって展示されることで、写真家・松江泰治の原点に静かに立ち返る機会となるだろう。

また、本展にあわせて作品集『ANDALUCIA 1988』(青幻舎刊)が刊行される。10月末の一般発売に先がけ、TARO NASUにて先行販売が行われる予定だ。

光と地表、そして時間の記憶をめぐる松江泰治の視線。そのはじまりの地に息づく静謐な瞬間に、ぜひ触れてみてほしい。

【作家プロフィール】
松江泰治(まつえ・たいじ)
1963年東京生まれ。東京大学理学部地理学科卒業。
主な受賞に、第25回「写真の会」賞(2013)、第28回東川賞国内作家賞(2012)、第27回木村伊兵衛写真賞(2002)など。
主な個展に「マキエタCC」(東京都写真美術館、2021)、「松江泰治 地名事典|gazetteer」(広島市現代美術館、2018)、「世界・表層・時間」(IZU PHOTO MUSEUM、2012)など。

【開催情報】
展覧会名:松江泰治「ANDALUCIA 1988」
会期:2025年10月11日(土)〜11月9日(日)
会場:TARO NASU
開廊時間:火〜土 11:00〜19:00
休廊日:日・月・祝
オープニングレセプション:10月11日(土)17:00〜19:00
※「アートウィーク東京」期間中の11月9日(日)は10:00〜18:00特別開廊
作品集:松江泰治作品集『ANDALUCIA 1988』(青幻舎)A5横変/96頁/上製/定価4,950円(税込)
URL:https://www.taronasugallery.com/
Instagram:@taronasu_tokyo

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